ジャン=ピエール・ワボタイはコンゴ民主共和国出身の画家、作詞作曲家、ヴォーカル・パフォーマーです。その美しい声を買われてゴスペルやジャズ・コーラスで活躍したのち、ルーツ回帰でピグミー・ポリフォニーにインスパイアされた独創的なループ式のアカペラ旋回歌唱を生み出します。これがそのお披露目アルバムとなりますが、ザップ・ママやロクア・カンザの延長線上にあるソフィスティケートされた縦横無尽のポリフォニー・コーラスワークの上に、ワボタイの表現的でヴァラエティーに富んだ7 色の声が単数/複数で介入してきます。言語はリンガラ語、英語、擬態語(オノマトペ)のみで構成される歌などありますが、日本語の歌が2 曲(4 曲めの「日本海」と5 曲めの「恋心」。この日本語はちょっとヤマスキ・シンガーズ的です)。