930年代カリプソ黄金期の風刺的歌詞に着目した、キラー・チューン満載の大人気コンピレーション第２弾！

　カリプソは、20世紀に発展したカリブ海地域を代表する音楽スタイルのひとつ。イギリス領／フランス領のカリブ諸島、特にトリニダード・トバゴのカーニバルにおいて大きく発展を遂げました。TV、ラジオ等のメディアが未発達だった誕生当時は、ニュース拡散用のツールとしてこのカリプソを使用。４分の２拍子のリズムに乗せ、島の生活に関連する話題や時事問題への言及などが歌われていました。このスタイルはレゲエのルーツの一つであるとも言われています。
　そんなカリプソは1914年に初めて商業レコード化。以降1920年代から40年代後半にかけ黄金期を迎えます。1920年代にはカーニバル開催地に設けられた仮設ステージ〈カリプソ・テント〉で多くのカリプソニアンたちが歌を競い合い、音楽性にさらなるヴァラエティ性が誕生。カリプソニアンたちはテントにおいて自身の実力を誇示し、また相手をこき下ろすような過激な歌詞を用いるなどしていましたが、これが〈カリプソ・ウォー〉、つまり現代でいうところの〈ラップ・バトル〉のような形式に発展していきました。そして30年代後半には大人気歌手：アッティラ・ザ・フン（Atilla the Hun）、ロアリング・ライオン（Roaring Lion）、ロード・インヴェーダー（Lord Invader）などが登場。カリプソは国際的な知名度を獲得していくこととなります。
　本作はそんなカリプソ黄金期：1927年から46年までの重要音源を網羅した人気盤『カリプソの真髄 1927～1946年（ＣＤ-Ｒ）』（サンビーニャ・インポート：FLSI-31057）の続編として、1981年に制作されたシリーズ第二弾。こちらのコンパイラーも前作同様、サミュエル・チャーターズとなります。本続編では第一次カリプソ最盛期にあたる1930年代音源に照準を絞り、カリプソ特有の風刺的な歌詞に着目。イタリアのエチオピア帝国侵攻から芸能ニュースに至るまで、当時のありとあらゆる時事問題を皮肉とユーモアを効かせつつ、朗々とした歌い口で解説しています。主な収録アーティストは、アッティラ・ザ・フン、ロアリング・ライオン、ウィルモス・フーディーニ、そしてロード・インヴェイなど当時の偉大なるカリプソニアンたちがずらり。カリプソ入門編として最適であることはもちろんのこと、そしてヴィンテージ音楽ファンの方にも是非おすすめしたい一枚です。〜サプライヤーインフォより

●日本語による説明をつけた帯を商品に添付〜

1. Reign of the Georges／The Executor accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders
2. Good Will Flyers／Raymond Quevedo (Atilla) accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders
3. The Million Dollar Feet／Wilmoth Houdini and his Royal Calypso Serenaders
4. Theodore／The Caresser accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders
5. Send Your Children to the Orphan Home／The Lion accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders
6. The Gold in Africa／The Tiger accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders
7. Excursion to Grenada／The Lion with Harmony Kings’ Orchestra
8. If I Won a Sweepstake／Atilla the Hun accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders
9. Rate Rate Ray／Lord Invader accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders
10. Sally You Not Ashamed?／Lionel Belasco’s Orchestra
11. Oh Lil’ Lil’ Gal／Harmony Kings’ Orchestra, Vocal Chorus by William Ted Lewis and Harmoney Kings’ Boys
12. Hell Yard and George Street Conflict／The Tiger accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders
13. Poppy Day／Lord Executor with Cyril Monrose String Orchestra
14. Out the Fire／The Lion accompanied by Gerald Clark and His Caribbean Serenaders