モーリシャスですねえ、いろいろ近年、復刻コレクションがリリースされて、その暑苦しい(?)インド洋上のハチロク・ビート系ダンス音楽 “セガ” の面白さがだんだんわかって来たところですが、こちら新たにリリースされた 仏 BORN BAD 盤は、モーリシャスの70年代に焦点を当て、サブタイトル通りの“ファズ・ギター”多用ロッキン&ソウルなセガをコンパイル。もともと、マダガスカルや東アフリカ、そしてインドやアラブ、加えてフランスからもたらされた音楽や風俗、楽器によってセイシェル、レユニオン&モーリシャスといった島々において熟成されたとされるクレオール系音楽セガの、おそらくは最も奔放でブッ飛んでいるコレクションはこちら、“MORIS ZEKLER” かと思います。曲によっては、もう、どこのだれのどんな音楽なんだか、全然わかりませ〜ん!ということにも。
1.Harold Berty – Django 02:29
2.Ti l’Afrique – Pop soul Sega 04:12
3.Claudio Veeraragoo – Qui fine arrivé 02:49
4.Paul Labonne – Ti Malgache 02:55
5.Georges Gabriel – Pop Sega 03:52
6.The Features of Life – Soul Sabbath 04:25
7.Roland Fatime – S.I.L.V.I.E 03:33
8.Jean-Claude Gaspard – Machin Sex 02:54
9.Joss Henri – Apollo 76 03:06
10.Coulouce – Beau père 03:13
11.John Kenneth Nelson – Change to maniere 02:20
12.Lelou Menwar – Capito 03:21
13.Daniel Debord – Maria 03:13
▽以下、国内配給盤メーカーインフォより
★V.A. / モリス・ゼクレル – ファズ&ソウル・セガ・フロム70’s モーリシャス
サイケでチープでロッキン&ソウルフル!アフリカ沖インド洋に浮かぶモーリシャス島で、1970年代に伝統音楽セガにロック、ソウル、ファンクなどを融合して創り出されたキラーチューンをコンパイル。
● インド洋に浮かぶイギリス連邦加盟国、モーリシャス共和国。500年前までは人が住んでいなかったこの無人島でしたが、最初にインド航路の補給地としてオランダが入植を始め、その後フランスが収め、最終的にイギリスが統治しました。その過程でサトウキビ・プランテーションが拡大され、その動労力としてアフリカ大陸やお隣マダガスカルから奴隷が移入されました。その後、1835年にイギリスで施行された奴隷解放にともない動労力不足が発生、それを補うために、主にインドから安い動労力として苦力(クーリー)を移民させました。その結果、過半数を占めるインド系を筆頭に、アフリカ系、クレオール系、ヨーロッパ系、中国系(華僑)など多様な民族が暮らす、クレオールの島になりました。
● 音楽的には、奴隷たちがつくったセガと呼ばれるインド洋一帯に共通するシンコペーションする8分の6拍子のポリリズムを伴うダンス音楽が伝えられています。そこに、インド系のリズミカルでメロディックなメロディーやヨーロッパのダンス音楽の形式や楽器を取り入れたりして、クレオール化が進んだようです。
● 本アルバムで取り上げられているのは、1968年に独立を果たした直後に、その機運を感じさせながら、ポップス、ソウル、ファンク、ロックなどの同時代音楽を大胆に取り入れた、ヴァイタリティに溢れたセガ。
● サンタナ、ジミヘンばりにファズ・ギターを掻き鳴らしたり、ジェームズ・ブラウンばりにシャウトしたり、またボリウッドにインスパイアされたサウンド(実際にインド出身の歌手も起用している)なども出現し、サイケでチープでロッキン&ソウルフル!ぶっとんだサウンドが繰り広げられています。
● 詳しい原盤解説の日本語訳を添付しての国内盤化です。
曲目表:
1. ジャンゴ / ハロルド・バーティ
2. ポップ・ソウル・セガ / チ・ラフィ
3. 誰が着いたか / クラウディオ
4. 小さなマダガスカル、小さな船員 / ポール・ラボン
5. ポップ・セガ / ジョルジュ・ゲブリエル
6. ソウル・サバタ / ザ・フューチャーズ・オブ・ライフ
7. シ・ル・ヴィ・イ / ロランド・ファティメ
8. Machin sex / ジャン-クロード
9. アポロ・ポップ 76 / ジョズ・アンリ
10. 継父 / コウロス
11. チェンジ・トゥー・マニエレ・オン / ケニース・ネルソン
12. カピート / レロン・メンワー
13. マリア / ダニエル・デロード