これで決まりですね!(何が?)過日、世界初の汎アフリカSP復刻コレクション>”OPIKA PENDE, AFRICA AT 78 RPM”のリリースでびっくりさせられたわけですが、さらにびっくり!もちろんこれも世界初と言っていいでしょう、汎東南アジアの初期レコーディング 1905-1966/78rpmSP復刻4CD 90 tracks&p.272 picture BOOK豪華ボックス・セット!!〜ビルマ / カンボジア / インドネシア / ラオス / マレーシア / シンガポール / タイ / ベトナム のそれぞれの民俗・伝統音楽からプレ・ポピュラー・ミュージック&大衆音楽のヴィンテージ・コレクションということになります!SPラベル満載、楽士、歌い手、舞踏、演奏風景の古いセピア写真満載、パラパラめくっているだけで嬉しくなるカラーブック付!で、すべて未復刻のSP音源を90曲も聴けるなんて、さすが Dust-To-Digital と言うしかないですね。その上、その90曲がまた全然お勉強臭くなくって、アンビエントかつ大衆娯楽?イイ感じで並んでるわけですね!
全体監修は>hajimaji.com/のハジ・マジことオークランドのミュージシャンでグラフィック・デザイナーだというデヴィッド・マレー氏で、このコレクションの制作に2年を費やしたとブログに書いています。が、ほか以下の音楽学者やコレクターが協力しているそうです。〜テリー・ミラー(カンボジア・ラオス・タイ)、ジェイソン・ギブス(ベトナム)、キット・ヤング(ビルマ)、ソーイ・ベン・タン(マレイシア・シンガポール)、デヴィッド・ハミッシュ(インドネシア)〜ということで、ひとりでできる仕事じゃないですよね(ちょっと安心?)。各地の20世紀音楽の成り立ちから、黎明期音楽産業のあり方まで、きっちりと分析しています。もちろん、収録曲すべてのSPラベル掲載、一曲ごとに詳しい解説が綴られています!
で、通して聴いてみましたが、とにかく音質良好(多少ノイズがアル曲もありますが、決してSPの音を殺していません!)、〜ヴォンコ、Khse Diev, カイルオン、Nang Nak, ダンバウ演奏、モーラム、クメール系ブラスバンド演奏、Khap Salang, ハットチャウ、Sam San, カチュー、Mohori ensemble 等々と、これはCD1ベトナム・ラオス・カンボジア編に収録された様々な音楽スタイルをランダムに並べただけですが、他は推してはかるべし、CD2はタイ・カンボジア・ラオス・ベトナムと続き、CD3はビルマ・タイ。CD4はマレイシア・シンガポール・インドネシアとなるわけですね(CD4あたりは日本のコレクターの方がイイ内容の盤を作りそうですが…)。
とにかく、こういう仕事を市井の一コレクター / ブロガーが中心になって作ってしまうところが米国の懐の深さ?〜そういうプロデュース能力を持つインディーCD会社が成り立っているところも羨ましい!というところに、落ち着くでしょうか?見習いたいですねえ…、いずれ。