☆VARIOUS ARTISTS – PRODUCED & RECORDED by HATSUO OKUHARA in 1970’s – MASTERD by MAKOTO KUBOTA 2009 / IKEMA – TRADITIONAL SONGS FROM IKEMA ISLAND
高原清 / 親泊フミ / 山里キク / 佐久本千代 / 与儀キク / 奥原フミ / 伊良波清吉 / 友利金助 / 来間武夫 / 砂川貞章 / 宮城末子 / 中曽根真一 / 前泊広美 / 勝連ヒデ / 横目博二 / 宮城隆一郎 / 野底千代 / 勝連健二 / 奥原初雄 / 仲間勝治
久保田麻琴さんが惚れ込んだ宮古の離島~池間島、そして宮古島の西原における1970年代の奇跡の発掘音源!
いや、ブッ飛びました…。最初に久保田さんから聞かせていただいた時、その初めの曲だった「池間口説」、たたみかけるような三線の弦音と、チャキチャキとした三板、そして、くぐもった打音のパーカッションが醸し出すグルーヴに乗せ、開放的で陽気でいて、ちょっとブルージー?そして、少しばかりヤサグレタたようなその男の歌い口!いやあ、魅せられましたよ。家元とか師匠筋とかに過保護に管理されたある種の“民謡”とはまるで違う奔放な歌い口、だからこそ、そこから立ち上る島ならではの声音のリアリティー!70年代前半の池間の歌い口、コレは見逃せませんねえ…。それにしても「池間口説」ほか数曲で聞こえる、このくぐもったような打楽器音?…こんな打楽器、沖縄あたりにありましたっけ?と久保田さんにお尋ねすると、なんでもレコーディングされた奥原初雄氏によれば、その辺にあったリンゴ箱か何か、木箱を叩いて録音が敢行されたそうで、いやあ、おそれ入りました、音楽の自由、というか即席カホーンというか、規格外!
ほか、イイ感じの夏の宵に集まり酒盛り歌合戦をしているような?ゆったりした曲からミディアム、アップまで、高音嗄れ女声や、遠くに波音を聞くような渋い男声、なんでこんなに懐かしいんだ?というような老いを感じさせるアカペラ女声、などなど、う~んなるほど、確かに、これまで聞いてきた沖縄とは違うような気がします。後半には、歌謡曲風や音頭やシャーマン・ソングもありますよ!
ジャマイカやニューオーリンズやハワイ、ジャカルタやペルナンブーコ、マラケッシュ、アディスなどなど、いかにも、幾つかの世界中の局地的な音楽の宝庫に身を投じて来た久保田さんがのめり込むだけのものを感じさせるわけです、池間です!