13世紀から続く音楽伝統を今に受け継ぐパキスタンの巨匠歌手!
世界各地の知られざる音楽を紹介する、ドイツ・グリッタービートの人気シリーズ「ヒドゥン・ミュージックス」。ティナリウェンの2011年作『タッシリ』を指揮しグラミーを受賞したイアン・ブレナンがプロデュースを担当するこのシリーズの第5弾では、パキスタンの地で活躍してきた超ベテラン古典歌手ウスタード・サーミを取り上げている。カラチにて10歳の頃より古典声楽を学び始め、現在に至るまでパキスタンの人々から尊敬を集めてきたサーミは代々続く古典歌手の家系で、実に730年以上に渡って受け継がれてきた。その彼が統制のとれた副唱者たちやハルモニウム、タブラの演奏をバックに、微妙なピッチを完璧なまでにコントロールしたヴォーカルをここでたっぷりと披露。いにしえからの続くその神秘的な声の響きは、聴く者を恍惚の世界へと誘ってくれる。 (メーカーインフォより)
〜村山先生がおっしゃるには、この人こそが北インド古典のカヤールの真髄を今に伝える人、だそう。パキスタンとの分離独立以前を考えれば、カラチも北インド古典の地だったわけだし、今日、かえって古いヒンドゥースターニ音楽のかたちを保っているのはパキスタンだ、という話も聞いたことがあるし、もともと、歌唱&演奏スタイルにおいて、イスラム系歌謡のカウワーリーとヒンドゥースターニ音楽のカヤールは音楽的な繋がりが深いことは確かだし(中世インドの音楽家アミール・フスロー <1253−1325> はカヤールの原型を創ったそうですが、同時にカウワーリーの創始者ともされてますから)、このウスタッド・サーミのカヤールを聴いてみれば、カウワーリーにつながる音程や発声、唱法も聞こえて来て、う〜ん、そうか、なるほど、と、何かしら、わかったような気がする一方、ま、勉強不足ですから、正直、よくわからないことも多々…その辺、いずれ、村山先生にお尋ねしてみようと思います。
1. God Is
2. My Beloved Is On The Way
3. Twilight
4. Hymn
5. War Songa
6. Longing