“アラブタンゴ”は、文字通りアラブ風のタンゴのこと、アラブでタンゴと言えば、アラブ歌謡の黄金期である1930~40年代に一世を風靡した早逝の女性歌手、アスマハーンが得意としたスタイルでした。そんなアスマハーンのスタイルをアップデイトし、本格的なタンゴ伴奏において、アラビア語の歌を聞かせる08年の本作、タンゴのソフィスティケイテッドされた官能的なリズムと、アラブの哀感漂う濃密なメロディの組み合わせはアラブ音楽ファンだけでなく、タンゴ愛好家の琴線にもふれると想いますよ。って言うか、イイ歌い手じゃないですか!?このスマヤ・バアルバキ、1969年のベイルート生まれ、Lebanese National Conservatory にて古典を学んだ上で歌手生活をスタート、1994年には The Golden Microphone Award in Cairo の最高賞に輝き、02年には来日もしてくれたようですが、この08年のアルバムがソロ・デビュー作、>☆ ほか、youtube には近年のパフォーマンスもあがっていますから、次作を期待したところです。