V.A. / THE SOUL OF CONGO, Treasures of the Ngoma label LP edition

3LP & 36 page booklet

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BEST ALBUMS 2023 にて、祝1位!

ベルギー・ブリュッセルに拠点をおくPlanet Ilungaは、2013年に発足したコンゴ音楽の復刻専門レーベル。これまでフランコやDr.ニコ、ジョセフ・カバセレ(グラン・カレ)といった、コンゴ音楽の歴史を飾ってきた偉人たちのアーカイヴを紹介してきた同レーベルの諸作品は、コアなアフリカ音楽ファンならよくご存知かと思います。その設立10周年を記念して発表したのが、これまでで最も野心的なプロジェクトとなったこちらです。コンゴの伝説的音楽レーベル、ンゴマ(Ngoma)に関する詳細で広範なアンソロジー作品を、3CD/3LPの両フォーマットでリリースすることになりました
本作は、かつてベルギー領コンゴとして植民地支配されていた時代の1948年から、ベルギーから独立し希望に満ち溢れていた1963年までの間に、当時のコンゴの5大レーベルのひとつであったンゴマに残された貴重音源を集めたコンピレーションです。ンゴマはギリシャ人のNicolas Jéronimidisによって1948年に設立、彼が1951年に早逝した後はNikis CavvadiasとAlexandros Jéronimidisのふたりがレーベルをさらに発展させ、1971年までに4,500以上の録音を残しました。
そんなンゴマからはマヌエル・オリヴェイラ(後にドリヴェイラ)、ウェンド・コロソイ、レオン・ブカサという3名の大スターが誕生。さらにリケンベ(親指ピアノ)奏者アントワーヌ・ムンダンダ、クラリネット奏者のカサンゴ・アントワーヌ、サックス奏者アルビノ・カロンボ、ギタリストのティノ・バローサといった名演奏家たちも、このンゴマでの録音を通じてその名を世に知らしめました。
またンゴマはコンゴ初のプロテスト・シンガー、アドゥ・エレンガも生んでいます。彼が54年に発表した「Mokili Ekobaluka」(別名”Ata Ndele”)は「世界がひっくり返る」という意味を持っていて、これは白人入植者を批判した内容の歌詞だったため、すぐに政府から発禁となりアドゥは投獄されてしまいました。さらにアンゴーラ出身の歌手ポール・ンワンガも植民地支配に対する批判を歌で表現するなど、同レーベルは反体制的なアーティストに寛容だったことが窺われます。さらにロマンティックなクルーナー唱法をコンゴ音楽に持ち込んだフランク・ラッサン、「ギターの魔術師」ことマノカ・ド・サイオ、ナイトクラブ・シーンで活躍したメートル・コロン・ジェンティル、晩年まで活躍をみせたパパ・ノエルやモーズ・ファンファンといった名ギタリストの若き日の演奏なども本作の聴き所のひとつとなっています。
そんな本作はアメリカ、ベルギー、日本、フランス、モロッコ、オランダといった国の熱心なレコード・コレクターたちから集めたコレクションを、カリフォルニアのウェブサイト“Muzikifan”を運営するアラステア・ジョンストン(Alastair M. Johnston)がコンパイル&解説を担当し完成。CD版は3枚組(69曲収録)で116ページのブックレット(英語&仏語)を同梱しボックスに入れました。一方LP版は3枚組(42曲収録)で36ページのブックレットとなっております。なおLPのうち3枚目は“ボーナスLP”となっていて、そこにはレオン・ブカサの音源を中心とした別のコンピレーション(3CD収録の最終候補まで残ったアウトテイクからピックアップ)という内容。まさにコレクターズ泣かせの両コンピレーションといえるでしょう。間違い無くアフリカ音楽リイシュー・シーンにおける2023年最大の事件! 是非ともCD&LP両ヴァージョンをお求めください。(以上、サプライヤーインフォより)

以下*印 >こちらの 3CDと重なる曲です。

LP 1
1. G. Edouard na M. Oliveira na baninga na bango – Marie Tchebo *
2. Adou Elenga, ndeko na ye Mousaidi Louis na Groupe Rythmique Ngoma –
Mokili Ekobaluka *
3. Mundanda Antoine, baninga ba ye na Groupe Rythmique Ngoma – Mwana
Aboyi Mama
4. Raphael Kabangu – Pete na Mosapi *
5. Trio BOW na Groupe Rythmique Ngoma – Kombo wa Biso Biteke Suzanne *
6. Trio BOW na Groupe Rythmique Ngoma – Voyage ya Bana Ngoma *
7. Wendo accompagné de Georges Edouard et le Groupe Rythmique Ngoma –
Ekekeke *
8. Bukasa Léon, Kalombo Albino na Groupe Rythmique Ngoma – Bonne Année
(Lingala) *
9. Martha Badibala, Caroline Mpia na Groupe Rythmique Ngoma – Ba Mbanda
Basuani *
10. M. Oliveira, H. Freitas, G. Edouard – E, Primo ya Wondelela *
11. Léon Bukasa – Monique wa Baba*
12. Kalombo Albino accompagné par Bukasa Léon – Bertha Roho Mbaya *
13. Adou Elenga – Minakwenda Mbele *
14. Léon Bukasa – Kobeta Mwasi Te *
LP 2
1. San Salvador – Umbanzilanga Mumayela *
2. Kalombo Albino accompagné par l’orchestre Beguen Band – Kamungule *
3. Trio BOW Bukasa-Oliveira-Wendo – Anna Yaya *
4. Khim Valentino et l’orch. Dynamic Jazz – Sebele *
5. Tchadé accompagné par l’orchestre Beguen Band – Mono Kwame ya Nzola *
6. M. Oliveira & H. Freitas accompagné par l’orchestre Beguen Band –
Mobembo ya Cocq *
7. San Salvador – G. Edouard, M. Oliveira, H. Freitas & Bila accompagné
par l’orchestre Beguen Band – Tuwayilanga Kimpwanza *
8. Groupe de Flutistes Bayeke Lulua Jazz – Fulukayi, Tshisuisa *
9. Charles Lembe & son orchestre – Suavecito Mambo *
10. Le bassiste Lasso et l’orchestre Vedette Jazz – Pregunta por Nos *
11. Mwanga Paul Le Maître Compositeur de la Chanson Kikongo (with Jazz
Venus) – Putulukesu Zengele Ndombe *
12. Mwanga Paul Le Maître Compositeur de la Chanson Kikongo (with Jazz
Venus) – Ma Bulu Mankatu Lutima *
13. L’orchestre La Palma – Yo Keba na Ngai *
14. Maproco et l’orchestre Vedette Jazz – Maproco Cantar *
LP 3
1. Georges Edward na Manuel Oliveira na baninga na bango – Bino Banso
Yoka Tokoyemba
2. Luampasi Albert mpangi zandi ye Groupe Rythmique Ngoma – O Mono Mpuku
3. Bukasa Léon, Kalombo Albino na Groupe Rythmique Ngoma – Bonne Année
(Bunanée)
4.Kabangu Raphaël na Groupe Rythmique Ngoma – Ba Mbanda
5. Léon Bukasa na baninga ba ye – Josephine, Josephine
6. Kaba Joseph, J. D. Malapet, Ed. Ganga na Groupe Rythmique Ngoma –
Vivita-Vivita
7. Léon Bukasa na baninga ba ye – Boni Bokomi Kobanga Biso?
8. Mwanga Paul accompagné par les orchestres Beguen Band & Affeinta Jazz
– Yoka Mwanga
9. Le chanteur Yanno et l’orchestre Novelty – Keleno Bala Ntsia, ba Dia
ba Mpesse
10. La Beguen Band – Henya
11. Adou Elenga na Groupe Rythmique Ngoma – Watoto wa Migini Yote
12. Léon Bukasa na balunda bende – Bukasa Wakatshimuna
13. Léon Bukasa na balunda bende – Bana Betu Telejayi
14. Trio BOW Bukasa-Oliveira-Wendo – Nani Azali na Mayi

〜 3LPと3CD 曲が重なるのは悩ましい、と、仰せの皆さんも多いのですが、でも、LPで聴きたいという人も多いでしょう、あるいは、分量的にもCDで発売して欲しいという人も多いかと思います。もし、全曲収録したら、双方とも、もっと高価になってしまうわけで、苦肉の作といったところでしょうか?
加えて、こうした復刻コレクションを制作する場合、日本では日本著作権協会に申請し、協会に登録のある曲に関してのみ、著作権料を支払えば法的には一応問題はなくリリースできるわけですが、欧州においては、すべての音源に関して、基本、著作権利者を確認し、直接交渉において音源使用料を支払うことが義務づけられているそうで(詳しいことはわからないのですが)、コンゴ等において著作権利者を探すことの難しさも含め、こうした復刻コレクションをリリースすること自体、非常にハードルが高くなっているのは事実です。そうした手順を踏むことの手間暇を思えば、この3CD&3LPをリリースするまでの苦労、そして制作コストは、私たちが考える以上に大きなものだったことが推測され、少しでも制作コストをカヴァーしたい、というレーベル側の気持ちも良くわかります。いらぬ当て推量かも知れませんが、曲が重複する 3CD & 3LPを双方リリースすることを単なる儲け主義とすることは、本作に限って、当たっていないんじゃないかと、蛇足ながら記す次第。むしろ、こんなスゴイ仕事をしてくれたことを、心底感謝すべきでしょうね、一音楽ファンとして、そう思います。

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