イスラエルの作曲家/プロデューサー/歌手、ですが、このシャイ・ベンツル、長らくインドに留まり、ヒンドゥースターニ&ラジャスターン音楽&各種デヴォーショナル・ソングを学んだという変わり種。で、イスラム/スーフィー歌謡のカウワーリーも歌うという中東情勢のジョーシキをくつがえす音楽家でもあるわけで、なんかイスラエル人音楽家もいろいろだなあ、と、あのイダン・ライヒェルとかを思い出しながら感心しきり。
で、この6年ぶり久しぶりの新作は、ベンツル&ラジャスタン現地音楽家たちに加えて、レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドが参加(作曲はベンツル)、ということで、ラジャスタン音楽の面白さに加え、エフェクティヴな器楽使いやミクスチュアーの妙、そしてアレンジの幅が加わった作となりました。あくまでもベンツルの音楽性にグリーンウッドが寄りそうかたちであるところがミソ、そしてベンツルが寄りそっているのはもちろん地元ラジャスタンの伝統音楽〜というわけで、好感度高いですねえ!