キューバのサンティアーゴ・デ・クーバを代表するトラディショナル・ソン系バンド、セプテート・サンティアゲーロ。2年ぶりの新作通算7作目の登場です。前作で、現行ソンのトップ・バンドであることを印象づけましたが、今作ではその貫禄を受け皿に、サルサ界のスターをゲストに迎え、文句なく楽しいアルバムを仕上げてくれました。そのスターとは、最近発売された共演アルバムが話題となっているルーベン・ブラデスとチェオ・フェリシアーノ、加えてエル・カナリオことホセ・アルベルト、トロンボーン奏者のジミー・ボッシュ、若手注目パーカッショニスト、ルイシート・キンテーロ、さらにキューバのお隣プエルトリコのヒバロのスター、クアトロ奏者エドウィン・コロン・サヤスまで参加しています。ゲストたちのソンへの思いも伝わってきそうなセッションの中に、流石にきらりと光る個性を垣間見せてくれ、それを余裕で受けとめるセプテートの熱演も聞き物~まさにアルバム・タイトル通り「みんなでフィエスタに行こう!」といった内容です。なんだか、ソンそれ自体のフォーマットは遵守しつつも、どこかPOPにさえ聞こえる新作です。