1976年作 KOUMA レベールから発売されていた~バトゥル・セク・クヤテの渋いコラSOLOアルバムLPが複刻されました。~コレがコラ本来の音ですね!70年前後に独ベーレンライター / ムジカフォンの名高いマリ音楽シリーズで、シディキ・ジャバテとともにコラの名演LPを吹き込んだことで有名ですが、マリを代表する女性グリオ、ファンタ・ダンバの随奏者としても知られます。マリ独立後に編成された“アンサンブル・アンストゥルモンタル・デュ・マリ”でコラ奏者をつとめて以来、“イェンイェンゴ”と呼ばれる即興性の高い奏法を伝えるヴァルチュオーゾとして、長らく活躍しました。その教え子にはモリ・カンテもいるという話です。とりあえず、近年のコラ演奏とは一線を画すその調べ、緩急強弱そこかしこに引っかかりのある複雑なリズム感を孕んだ調べが、多くは繊細メロディアスな音色を聞かせる今日的なコラ演奏にはない、マンデに伝わった前近代の音楽的旨味さえ感じさせます。