中国や中央アジアなどに住むウイグル人を代表する女性歌手、サヌバール・トゥルサンのアルバムです。スミソニアン・フォークウェイズの中央アジア現地録音シリーズ ” VOL.10 BORDERLANDS “にも参加していた歌い手でした。基本はイラン〜ウズベキスタンとつながるシルクロード上のムスリム系伝統歌謡マナーに沿った内容ですが、より東方的？どこか中国、モンゴルあたりの雰囲気も感じられる歌い口を聞かせます。タンブール、セタール、ドタールといった、ちょっと乾いた響きの弦アンサンブルをバックに、淡々と物語でも綴るように仄暗い情感を結んでくれるサヌバールです。ウズベキスタンのマコームにも劣らないダウナーな調子の中にに、ウィグル人のアジアにつながる歌謡性も感じ取れる陰影のある歌声です。

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