ブルガリア&マケドニアのフォークロアを歌う女性歌手、ルミャーナ・ポポーワ(99年デビュー)9作目のアルバム、とのこと。いや、熟女ですね…、”ブルガリアのハリス・アレクシウ”(命名 by 深沢美樹センセ)と呼ばせていただきましょう!なんともこなれています。力みなく、変拍子リズムをさばくメリスマ、ツヤッぽくも軽い歌い口によるデュオやコーラス、そしてソロの、民謡でありながらPOPにさえ聞こえる歌声。各地の様々なフォークロアをさり気なく散りばめ、ガイタあり、ブラスバンドあり、アコーディオンあり、クラリネットありの、汎バルカン的と言ってもいいバックの演奏が、こちらも、実にこなれた調子で歌を盛り立てています。トルコや黒海、あるいはロマの音楽的要素に、スラヴっぽさも感じさせるブルガリアならではのフォークロア=大衆民謡というか、もう爽やかな演歌?と言ってもイイんじゃないかと思います。