ロキア・トラオレ23歳の時、1997年リリースのファースト、マリのマンディングPOPの世界にとどまらず、アフリカ・ポピュラー音楽史においてさえ、一つのエポックだったんじゃないでしょうか。やっぱり、名作でしょうね、そのみずみずしさ、そのやさしさ繊細さ、そしてアフリカ女性としてのプライドというものを、マンデの伝統によりそいながら歌い綴ります。が、単に伝統や共同体の内側で歌うというよりも、マリに生まれ歌う自分を、外側から見つめる視線というものが感じられるんじゃないでしょうか?その意味では、サリフ・ケイタ以降のマリ新世代歌手 / SWW を代表する一人だった、と言っていいでしょう。全編でアコースティック・ギター、ンゴニという弦アンサンブルと、簡易な打楽器&コーラスというシンプルな伴奏の中、マンデの旋律を辿るロキアですが、そこには、どこかプライヴェートな感覚が交わり、新たなマリ音楽を生みだそうという意欲も感じられます。
1 Laidu 6:22
2 Mouneïssa 5:39
3 Finini 5:06
4 Diangguina 5:17
5 Sabali 5:04
6 Tchiwara 3:41
7 Fatalité 4:40
8 Sakanto 4:28
9 Sé 5:35