サンパウロのヴァイオリン・トリオによるスペクタクル。2012年の「Aqui e ou meu lá」でみせたモダンな手触り、叙情的で爽やかに新鮮な風が舞う音風景が戻ってきました。
ベンジャミン・タウブキンの韓国-ブラジル・プロジェクトをはじめ数多くの客演、マルチ奏者アントニオ・ロウレイロとの前衛アカデミックな作や、サムカ・ド・アコルヂオンとの作品と二枚のデュオ編成作品を経て、トリオでの作品へと回帰してきたヒカルド・ヘルスは、サンパウロのノーヴォス・コンポジトーレス周辺のシーンをはじめ、いま注目を集めるヴァイオリン奏者/コンポーザーのひとり。このトリオは、ジアナ・ヴィスカルヂやダニ・グルジェルら豊富なコラボレイションの経験を持つオーストリア出身のミッヒ・フジチュカ (7弦g)と、ベテラン・シンガー-テテ・エスピンドーラのバックで欧州のビッグ・ステージにも立った日系人ペドロ・イトウ(drs)、米国のバークリー音楽院にて素養をつんだテクニシャンたちによるグループ。アルバム・タイトルは「地球をねじる」という意味で、サンバ・ジャズからフォホーに、アフリカのリズムとアラビア音階、アコースティック楽器によるスピード感溢れる洗練された技の応酬が聴きどころなのですが、ヴァイオリンというメロディ楽器がリーダーということで、オリジナル・コンポーズのどれもが滑らかで流暢な旋律を携えており、あっという間に惹き込まれてしまいます。海外経験が豊富な3人に加えて、ヴェント・エン・マデイラで新作を発表したばかりのテコ・カルドーゾ(b.flute)、故ドミンギーニョスに師事を受け、ジルベルト・ジルのバックをも務めたメストリーニョ(acc)、バンドリン・ソロ作も話題となったファビオ・ペロン(bandolim)、ト・ブランジリオーニの新作にて唯一の演奏参加者として名を連ねたゼー・ルイス・ナシメント(per)らスーパー・プレイヤーたちが揃い踏みで客演。最終曲でエルネスト・ナザレー”Atlântico”をカヴァー。(サプライヤーインフォより)