PENNY BALTATZI / ENA FILI

去年の年初に入荷するも、即売り切れを繰り返し、紹介が遅れていましたが、元>ペニー&スウィンギン・キャッツのペニー・バルタッヅィがとうとうソロ・アルバムを(ここ数年、素晴らしいクリップを YouTube に連発していたので、当然予想されたましたが)。このペニー、ある意味、>こちらレナ・モルフィと同じような音楽性を感じさせますね。レナが新作で目指したのが、大まかにはギリシャ歌謡往年のラテン指向の奪還だったとすれば、このペニーが目指したのも、マヌーシュ・スウィングやバルカン音楽、あるいはジャズ、そしてラテンも交えて、ギリシャ歌謡の60年代が聞かせたPOPな歌謡音楽の復興、ということになるかも知れませんね。同じく男性ばかりのグループで紅一点のフロントをつとめていたことも、同じような傾向の顕れだったとしてイイも知れません。
“ライコ・パルコ”を引き合いに出すまでもなく、60年代ギリシャの大衆歌謡は、けっこう何でもありの世界でした。50年代を経て熟成したライカにしても、作曲家に軸をおいたエデフノや映画音楽の世界にしても、ギリシャの歌とメロディーを外来音楽の意匠で飾ることに何の抵抗もなかったハズが、(全く非難するつもりはありませんが)軍事政権を経て登場したダラーラスやハリスの人気を背景に、70〜80年代メジャーMINOS レーベルによる伝統回帰気運の中、POPな感覚が次第に本道から削がれていったことは否めないように思います。で、時は流れ、21世紀も20年を過ぎて、このペニーやレナ・モルフィといった女性歌手が、ノスタルジックなムードを通して60年代ギリシャ歌謡の何でもありの風通しの良さを取り戻していること、皆さんとともに楽しみたいと思います(って、長くなった割にあまり実質の無いコメント、すみませーん…)。

1 Να ‘ρθεις 3:43
2 Κρίμα 3:23
3 Πως Να Γελάσω Τον Καιρό 3:39
4 Από Θαύμα 3:47
5 Αστέρι 3:11
6 Στην Τρούμπα, Στην Καστέλα 3:08
7 Ένα Φιλί 3:41
8 Μ’ Ένα Βαλς 3:19
9 Βραδιάζει 3:27

▽スウィンギン・キャッツには新たな女声が加入?ともあれ活動中、の模様、新譜リリースに期待!

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