広大な平野をゆったり流れる大河、その生命の育みを思わせる瑞々しいハーモニーとピアノ・トリオの躍動するリズム。今や入手困難となってしまった「SUMERGIDO」、S.S.W.フリアン・ベネガスとのデュオ作「DOS CAUSES」、ソロ・ピアノ作「EL AMANECER DE LOS PÁJAROS」、2019年の12月の来日公演を経て、ピアノ奏者パブロ・フアレスの新作が到着しました!
今回のカバー・アート写真は、「EL AMANECER DE LOS PÁJAROS」を制作し、2019年12月の来日招聘を実現させた姫路・的形 HUMMOCK Cafe 中村信彦さんによるもの。今回のトリオ編成は、時代も出生地も異なるレパートリー群を、アルゼンチンのコンテンポラリー・ジャズに通念としてあるミニマリズムで解釈した「BEATITUDES」が好評なドラム奏者ルシアノ・ルッヒエリと、その兄弟マリアノ・ルッヒエリのグループで活動しているコントラバス奏者ホルヘ・パレナとの本拠地ロサリオに根ざしたミュージシャンによる編成。音の方は、ピアノのペダルを踏みながら刻まれるシンプルなリフに単音フレーズの”Miradas”(視点群)から、トラックが進むにつれ徐々にリズムが躍動、川沿い音楽のフォルクローレ・リズム – カンドンベなどを取り込みながら、m-5″Episodios”では複合リズム、そしてめくるめく展開を施し、またテーマに戻るというコンテンポラリー・ジャズ式のアプローチを見せます。「Sumergido」収録曲の再解釈 m-6″Pescador y Trenes”(漁師と列車達)ではベースが担っていた主旋律に、いつしかピアノが追随し、その裏でドラムが裏のリズムを刻んでいたところ、テーマ部分ではまた一丸となったアンサンブルへ、というように「出会い」と題された今作では音の駆け引きを存分に楽しむトリオの姿があります。m-7には”エリナ・リグビー”のアルゼンチン・ジャズ流カヴァーを収録。自在に盛り込んだアドリブ・ソロや分解されたリズムが新鮮です。
〜サプライヤーインフォより