モーリタニアから、おそるべきCDが届きました。モーリタニアのサヘル地域に住む代々続く女性グリオ、ノーラ・ミント・セイマリの世界デビュー作です。砂漠のブルーズとワスルの女性歌手を足したようなペンタトニックの歌とハープ系の弦楽器だけなら、これまでに発売されていたモーリタニア女性歌手の作品と違いはないのですが、このアルバムは彼女の夫君のギタリストJeiche Ould Chighalyが猛烈アシッド&変幻自在なエレキギターをプレイしまくり、フランジャーかけまくって、ノーラの歌声に縦横無尽に絡みまくり。ドラムスを導入しているところもミソ。このギターを聞いているだけで昇天必至! 砂漠のブルース〜ティナリウェンからの影響は大きいですが、それを自分たちのものに変換しています。サイケデリック・サヘル!
☆以下、国内リリース / インフォメーションより
衝撃のアフロ・アラビアン・ブルース・ロックの誕生!
アラブとブラック・アフリカとベルベル文化が交差する国モーリタニア。このヌーラ・ミント・セイマリは、そんな国の国民的スターであったグリオー歌手ディミ・ミント・アッバを継母に持ち、父も高名な音楽家だ。そのような恵まれた環境でしっかりと伝統音楽を受け継いだ彼女は、夫であるギター/ティディニット奏者、そしてベーシスト、さらに米国人ドラマーとバンドを結成し、だれも聴いたことがない独自のアフロ・アラビアン・ブルース・ロックを作り上げた。ヌーラはグリオーらしい張りのある声でぐりぐりとコブシを聞かせ、バックはサイケデリックともいえそうな粘りのあるバンド・サウンドでしっかりと彼女を支えている。これは、ティナリウェン以来の衝撃だ。
1. エゲトゥマール
2. ティザンニ
3. エル・バルム
4. 過去
5. エル・ムーゲルメン
6. ヘッベッベッブ(ズラッグ)
7. スブ・ハナラー
8. ティキフィット
9. シャルアア
10. あなたのどこが醜いの?
*ちなみに “ミント”と言うのは女性グリオのことかな?と思っていたらそーじゃなくて、”誰々の娘” という意味だそうで、この場合、SEYMALIさんの娘のノーラ、ということになるわけですね。