タンザニア現地盤CDです。まったく何の情報もありませんが、でも、一聴して本CDの主ムワナ・ムワンバジは、ゴゴ人とわかります。ゴゴの若手リンバ(親指ピアノ)弾き語りということでしょうね。加えて、ゼゼ(一弦ヴァイオリン)を弾く復唱者&エレキベースに各種打楽器がつく編成で、いかにもフクェ・ザウォーセのフォロワーという雰囲気も伝わって来る録音かと。濁声浪花節風からハラーっぽいスタイルまで聞かせる奔放自在な歌声は、寄りそう複数復唱者も巻き込み、現地メイドならではの感覚を伝えています。もちろん、ザウォーセと較べるには、まだまだ、かとも思いますが、タフなムードと、ミディアムな前傾ビートを反復する姿は、なんか “ブルース”ですよね!
が、一方、聴き進むうちに気になってしまうのは、全8曲のうち半分、2-3-7-8曲目は、リンバもゼゼも聞こえないベース&打楽器アンサンブル中心の伴奏で、そこにヴォーカル&コーラス、ホイッスルがフィーチュアーされるダンス曲とも聞こえて、~この4曲、鋭意、ゴゴ伝統音楽の新たな展開と考えることもできるかも知れませんが…、 ほか半分の曲が従来のスタイルに沿った出来映えだけに、ちょっとトートツな感もあり。それでも、 何回か聴いてたら、違和感はなくなって、もしかして、コレって、シャンガーン・エレクトロのゴゴ仕様? あるいはゴゴ流ボンゴ・フレーヴァー? とも聞こえて来るのでした。