エグレムがリリースするCD-Rでのリイシュー・シリーズ。印刷物も最小限で、ジャケット1枚のみの簡易パッケージ版ではありますが、エグレムに残された“お宝”録音に、改めて触れる機会を提供してくれた、ファンには嬉しいアイテムです。
本作は、キューバのフィーリン・ムーヴメントの最初の15人の1人で、その仲間であったオマーラ・ポルトゥオンド、エレーナ・ブルケ、アイーダ・ディエストロと伝説のコーラス・グループ、クアルテート・ラス・デ・アイーダを結成し活躍したモライマ・セカダの20曲入りベスト。ラファエル・ソマビージャ指揮によるオーケストラをバックにした60年代のソロ最初期の録音、やはりソマビージャ指揮によるオルケスタ・クバーナ・デ・ムシカ・モデルナとの73年録音、アドルフォ・グスマン指揮によるオーケストラとコロICRとの78年録音、デメトリオ・ムニィス率いるロス・デシエンプレとの80年録音、オルケスタ・アラゴーンとの81年録音まで、貴重な音源群を、年代を追って収めています。ピロート・イ・ベラの「ペルドナメ・コンシエンシア」、セサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルス「ヌエストラ・カンシオーン」他、ジャズ的なビッグバンドからクロスオーバー系、チャランガと、音作りの違いを愉しみつつ、モライマの表情豊かで凜とした歌声をたっぷり味わっていただけます。