1990年代末から2000年代初めにかけ、ザンジバルのターラブやコモロ諸島の音楽、あるいはケニア&タンザニアのスワヒリPOPなど、東アフリカ~インド洋音楽専門の充実アイテムをドッとリリースし、大きな話題を呼んだのものの、その後、全然音沙汰がなくなってしまった独 “DIZIM RECORDS” のデッドストックが、今はドイツの山深くで隠遁生活するという DIZIM 社主から送られて来ましたよ(コレ、ホント!?)。何年ぶりの再入荷でしょうか…?
ターラブ TAARAB でなしに“トゥワラブ TWARAB” と呼ぶんでしょうか…? こちらはコモロ諸島のウード弾き語り名手、ムハメド・ハッサンとその小編成楽団によるターラブ・アルバム。ンゴマと呼ばれる両面太鼓によるアフロ・アラビックなリズムに乗せ、曲により擦弦楽器のリカの涼やかな旋律もそえ、ゆったりと飾らない歌を聞かせます。そのちょっと朴訥なウードの弾き方にしても、波間に酩酊しているような男女コーラスしても、ザンジバルのターラブと煮るところはあっても一つ異なる鄙びた表情を伝えてくれるわけですね。それにしても実直な島唄、ジャケのポートレイトの風貌そのままに、無愛想だけれど欲も虚飾もない、その淡々とした歌声が耳に残ります。