マリア・ルイサ・チョレンスは、夫トニー・アルバレスとのコンビ、オルガ・イ・トニーで知られ、ソノーラ・マタンセーラとの共演歴などある著名な女性歌手/女優、オルガ・チョレンスの姉妹歌手。1955年にラジオ&テレビ女王に選出されるなど、人気を博しました。本作は50年代末ごろのものと想われる録音のCD-Rリイシュー。オーケストラをバックにしてボレロ系主体に歌われますが、50年代末といえばフィーリンの時代でもあり、やはりその影響は大。曲調やアレンジ、歌い回しにモダーンさが聞いてとれます。フィーリン歌手という範疇には必ずしも入らないマリア・ルイサ・チョレンスですがオーソドックスさとフィーリンのモダーンさのミックス具合がなかなか良いですね。プレ・フィーリン的というのでしょうか。
ボビー・コジャソ作の「ノスタルヒア・アバネーラ」をはじめ、チャチャチャ・テンポによる「フレネシ」(このアレンジが秀逸!)、プエルトリコのミルタ・シルバによる「ケ・サベス・トゥ」、メキシコのアルバロ・カリージョによる「ジャ・ノ・エスタス」、夫でもあるピアニスト/作曲家レイ・ディアス・カルベットによる「ア・ミ・ケ・メ・インポルタ」、「フレネシ」の作者でもあるメキシコのアルベルト・ドミンゲスによる名曲ボレロ「ペルフィディア」、スペインのアウグスト・アルゲローJr.による「ラス・トレス・カラベラス」、そしてフリオ・グティエーレスによる「アル・リトモ・デル・チャチャチャ」などを収録。ジャケ写通りのキュートで、人懐っこい歌声で聴かせてくれています。もっと注目されていい歌手だと思います。
CD-Rによるリイシューですが、音質は概ね良好です。(サプライヤーインフォより)
△収録曲ではありませんが、ほぼ同時期の録音と思われます。