自分が知る限りこちらのアルバムは3作目?で、知る限りの前作は05年作なので、11年ぶりの新作ということになるのかも知れません…。だとしても驚くに当たらず。エチオピアの名だたるスターたちにしても、5〜10年というアルバムリリースのインターヴァルは当たり前?〜ということは何を意味するかと言えば、未だエチオの音楽シーンはライヴとかショー、あるいはドサ回りとかTV出演(あるいはyoutube広告料?)といった営業において成立しているということで、CD売上は二の次、がんばってますよ〜、という名刺代わりのリリースということになるのかと、たぶん。ま、そーゆーこともあって、こんなアムハラ系のイイ歌手も、CDアーティストとしては3作目なんですね。そして、もう一つ、この作を聴いて気がつくのは、最近、エチオの歌い手たちはそのヴィブラート・ヴォーカルにエコーかけた上に、時折ディレイもかけていて、なんだか、アルジェリア系のヴォイス・ヴォコーダーに対抗?メリスマの新たな強調段階に入っているような気がします(賛否両論悲喜交交!?)。というわけで、このマディンゴ・アフェワークという男性歌手、経歴も何もわかりませんが、ドスコイなアズマリ系ダンスから軽快なエチオファンクまで、そのクールなヴォイスでサラッとこなしスマート、でありながらエチオなメリスマはかなり濃厚〜70分以上14曲ギッチリ収録の2015年作です!