南アフリカ音楽を語る時、絶対に忘れられないのが男性歌手マハラティーニと、彼のバック・コーラスを務めていたマホテーラ・クィーンズ。同国の大衆音楽ンバクァンガを代表するアーティストとして、本国はもちろん、欧米や日本でも幅広く親しまれました。そんな彼らがもっとも脂がのっていた1972年から77年の間の録音を集めた編集盤がこちら。あばれまくるベースとハジけるビート、そしてマホテーラの重厚なクロース・ハーモニーと、マハラティーニのドスのきいたグロウナー(唸り声)。それらが絶妙にまじりあい、バネがはじけるように演奏される彼らの音楽は、まさしく南アフリカ音楽のひとつの頂点でした。