出ました!スロベニア(旧ユーゴ)のブライアン・フェリー(?_?)最近作、お待たせしました、やっと再入荷しましたあ!って、誰も待ってない?
その名は、マニフィコ (イタリア語で貴人、貴族の意)or マグニフィコ(と発音するべきでしょうか、微妙…)の2017年作ですよ。
1965年、旧ユーゴ、現スロベニア南東部のベラ・クライナ地方出身セルビア人の息子として生まれ、スロベニア独立後の1992年にアルバム・デビュー(当時はこんなんでした>★)、打ち込みディスコやポスト・ニューウェイヴやらで、全欧州的ヒットを飛ばした後、バルカン・ブラスを取り入れた作を連発〜2010年までに10 枚目のアルバムをリリース(その10枚目>独ピラーニャ盤は、国内盤も出ていましたよね)。が、その後、新作が当店に届くことはなく、ま、正直、すっかり忘れていました。
で、唐突に、追想の彼方から、この2017年リリースのアルバムが届いたわけですが、もう、個人的には、“ヤ・ムスターファ” のカヴァー1発でOKでした、ハイ。ユダヤ系レバニーズ>ボブ・アザムが1960年のパリで大ヒットさせたアラビックなイタロ・ラテン・ヴァージョン以来の名カヴァーとでも言いますか、一発録りっぽいそのヴァイオリン&ブズーキ&金管のバランスが絶妙な、アラビックなバルカン・シュラガー・ヴァージョンとでも? 加えて、フレンチJAZZ 系女性歌手、カミーユ・ベルトーを迎えてシャバダバダ調ゲインズブールもどきナンバーも、なかなか得難い脱力の仕上がり、云々〜 まったく、うまいんだか下手なんだか、英語も交えて、鼻歌のような、ちょっとレトロなその軽妙な歌い口が、ロカバラードやナポリターナ風、フェイク・ラテン調などを歌い綴っていて、ボーッと聞いてもOK、実に肩肘張らないリラックスした楽しい気分で、安ワインなぞもおいしくいただけるのでした。
久々に届いたこのマグニフィコ新作を聞いて、なんか、イイ歳のとり方をしたなあ、と。枯れトボケたユーモアと通低音としてのバルカン、実に洒落た音楽性にたどりついている2017年作です。
後日談〜「シャンソニエ? それともカウボーイ? しかしてその実体は、バルカンのカメレオン野郎だ!」なんて意味にも取れる惹句を、マグニフィコが自らのHPに記しているのを発見しました。
そのHPで本人曰く、旧ユーゴで盛んだったPOPミュージックの総称=シュラガー音楽(中欧はじめ、東欧、北欧にも存在するドイツ語の “Schlager” を冠したPOPミュージックの呼び名で、フォークロア / トラッドに対置して使われた言葉〜ヒット・ソングスみたいな意味かと。具体的には、ザグレブで1953年から催されて来たポピュラー音楽祭 “ザグレブフェスト”から生み出された様々なヒット曲群が、旧ユーゴのシュラガー音楽の典型とされているようです)その、50〜70年代ぐらいのシュラガー音楽が聞かせる、それぞれの言語や民俗、地域性(スロベニア、クロアチア、ボスニア、セルビア、コソボ、モンテネグロ、マケドニア)を越えて、ユーゴ全域で親しまれた平明なメロディーやリズム感をベースに、そこにバルカン・ブラスやジプシー・スウィングの要素、加えてオールド・ラテンやボサノーヴァ、そしてレゲエやサーフ・ミュージックのテイストを加味したミクスチュアー音楽が、自分自身の音楽である、というようなことも書いてありました。
1.Kuku Lele 3:23
2.Ya Mustafa 2:37
3.Technique Magnifique 3:19
4.Goodbye Devushka 3:24
5.Uspomene 2:57
6.Tivoli (Shabadaba Mix) / Magnifico feat. Camille Bertault 3:40
7.Cici Mici 3:07
8.Dalmazia 3:45
9.Papucar 3:36
10.Ay, Ay 2:39
11.So Lonely 2:57 (bonus)
12.I’m the Man 3:36 (bonus)
*非シールド盤新品同様CD在庫あります。¥3450