こちらも初入荷!グァドループのカダンス “イーグルス” =エイグロン(レゼイグロン!)のオールタイム・ベストとなります。詳しくは後刻〜と言っているうちに残り1枚となってしまいました。が、簡単な来歴だけでも少し触れておくと、メンバーは以下の通り、Alain D’Alexis, Christian Léon, Claude Roseau, Guy Plumain, Jane Fostin, Jean-Claude Saint-Louis, Michel d’Alexis, Michel Nerplat, Patrick Nuissier, Philippe Dilo, Pierre D’Alexis, Roland Saint-Louis, Willy Noël〜という大所帯グループ、フル・ホーンズを看板に、フレンチ・カリビアン・ダンス音楽を追求、1970年に結成され1974年にデビュー・アルバム、21世紀までに22作のアルバムと10枚のシングルを残しているそうです。
1 Cuisse La (1976) 7:23
2 Yo Voue Ou (1976) 7:05
3 Ail Couyonner (1976) 5:28
4 Pas Fait En Di Ou (1976) 5:30
5 Le Petit Chaperon Noir (1977) 6:21
6 Le Fruit Défendu (1978) 5:37
7 California (1978) 8:07
8 Le Cerveau (1983) 11:40
9 Le Coeur De Michou (1984) 10:29
10 Ay Lopital (1985) 4:43
<補足 カダンスKADANCE or CADANCE>
“カダンス・ランパ” とは、ヌムール・ジャン・バティスト創始の”コンパ・ディレクト”に対抗するため、ライヴァル関係にあったウェベール・シコーが自らの音楽スタイルを名づけた言葉。基本、アコーディオン&サックス、そしてホーンズを前面に展開したコンパ・ディレクトと本質的には変わらないものの、セカンド・ドラムの導入により、安定したバス・ドラムと強調されるシンバル、ハイハットとカウベルが生み出すアップテンポなリズム感において、ウェベール・シコーはカダンス・ランパに名のもとに人気を得ます。
1970年代に入ると、コンパ、カダンス・ランパや、それに続くハイチの若手台頭を象徴する“ミニ・ジャズ・ムーブメント”の影響も流入、新たな音楽スタイル “カダンス” が(その多くが、Debs スタジオの制作において)グァドループを中心に流行、次々と新しいグループが世に出ました(Selecta, La Perfecta, Les Aiglons, Les Vikings, Typical Combo, Les Gentlemen, Les Leopards, …)。ハイチ・スタイルを咀嚼し整理されたビートに、ビギンやマズルカなどのメロディーを援用しつつ、カダンスは、マルチニックやドミニカ島(ドミニカ共和国ではなく、英領ドミニカ島)も巻き込み、仏語圏カリブを席巻していきます。
並行して、ドミニカ島出身の音楽家達(Exile One, Grammaks…)が、グァドループを拠点に展開した “カダンス・リプソ” もカリブ圏内外で人気を呼びました。カダンス・リプソとは、カダンス・ランパとトリニダードのカリプソをミックスし生み出されたという70年以降のダンス音楽。カリブ海音楽として最初にシンセサイザーを導入、ソウル、ファンク、レゲエ等の要素も取り入れたその疾走感あるサウンドは(ソカの成立にも影響を与えたそうです)、カダンスと合流するかたちで、80年代のズーク大流行の伏線となりました。