フランスの空想バルカン~ジプシー~東欧バンド、ラティライユのバンドとしての7作目。古いもの好きのバンド・リーダー、グザヴィエ・ドメリアックが、旧共産圏への憧れがきっかけで、がらくた同然の楽器を集めて始めたバンドがこのラティライユです。まるで「ニーノ・ロータとゴラン・ブレゴヴィッチ共作の映画音楽」のようなどとも喩えられる彼等がこのアルバムで打ち出したのが「黒海」。ヨーロッパと小アジアの間に位置するこの海をタイトルにしたことが示すように、今作ではバルカンの荒々しさとアジア的なミニマリズムがうまく融合したサウンドを創りあげています。