バルカン・ジプシー・ファン注目! セルビアが誇るロックン・ロマ・バンド!
セルビア共和国の首都、ベオグラード近郊で誕生したジプシー・バンドがカル。バルカンのジプシー音楽やバルカン・ブルースといった音楽に、ロックンロールのスタイルを取り込み、さらに21世紀らしいダンス・フロア仕様のアーバン・サウンドを作り上げました。ちなみに“カル”とはジプシーたちが使う言語“ロマニ語”で黒を意味する言葉。
『カル(2006年)』は、彼らのワールド・デビュー作。マヌ・チャオの作り出すミクスチャー・サウンドに共感するという彼らは、ここで荒々しいフィドルや打楽器をメインに、曲によってはエレクトロニックな手法を取り入れて現代化を図っています。そのサウンドは発表より10年経った今でも色褪せることはありません。
『ラディオ・ロマニスタ』は2009年発表のセカンド作。“ロックン・ロマ”というスタイルをここで完成させ、レベル・ミュージックとしてのジプシー音楽の姿勢を強めていきました。『カル(2006年)』で提示したコンセプトをさらに洗練、曲によってはスカパンクやスラッシュメタルを連想するほどの早いBPMで聴かせるなど、より進化した彼らが楽しめます。