HUONG LAN / TA ON ME

素晴らしい!としか言いようがありませんね、フーン・タンのお姉さん、フーン・ラン(1956-)、カイルオンの大スターだったフー・フォック(1932-1997) を父に持ち、US越僑シーンを中心に、ベトナム本国でも活躍するヴェテラン女性歌手です。が、これまでの幾多のCDリリースあれど、なかなかコレ!とオススメできるCDが無かったかと…その多くの作で、やや気怠いシンセな演歌系バッキングが、あまりにも御座なり感を醸していたものですから〜、が、このCDでは素晴らしいバッキングを得て(あくまでも歌の伴奏としての素晴らしさ)、ギター&ヴァイオリン中心、曲により伝統的な弦にストリングスも寄りそい、女声コーラスを従えて、やはりチン・コン・ソンの手になる2曲はじめ、おそらくは70年代サイゴンの懐メロをその柔らかく深みある、たおやかな歌声で切々と聞かせてくれる作。ともかく、実力ナンバー1とされつつも、コレとオススメできる作がなかったフーン・ランだけに、このCD、2014年作ながら(もっとは早く気づけば良かったんですが)、とりあえずは、北米越僑歌謡の伝統派を代表する一作としても、まずはオススメさせて下さい!

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