● アンリ・サルヴァドール(1917~2008)は、フランスで最初にロックンロールを演った人でもあり、アントニオ・カルロス・ジョビンにも影響を与えたともいわれ、またジャンゴ・ラインハルト、ボリス・ヴィアン、ミシェル・ルグランらとも活動をした大御所です。
● そんなアンリ・サルヴァドールのキャリアの中でも異色の時期である1969年~1978年に自宅のスタジオで録音された、実験的でアルタナティヴ、そしてサイケでとびきりポップな録音を集めた、注目のコンピ盤です。〜サプライヤーインフォより
「1960年代のフランスで、ショービジネスに背を向けて独立したアーティストになったポップスター、アンリ・サルバドールは、妻のジャクリーヌの革命的な思想に導かれ、異色の音楽キャリアをスタートさせました。その記録をまとめたのが、本アルバムです。
彼はスターになった後、レコード業界とは完全に決別し、居間でギターを使って音楽を作ることを好むようになりました。50歳になったアンリ・サルバドールは、シンセやドラムマシン、マルチトラックレコーダー、変声器のコラージュなどを試し始めます。編集とミキシングを、パリのヴァンドーム広場にある自宅でひとり、人々に向け創っていたのです。
残念ながら、素晴らしいキャリアを築くのは美しい曲ではありません。これらは、私が死んだ後にも存在する曲です」(アンリ・サルバドール、1969年)」
〜以上、レーベル・インフォより抜粋とのこと
>カストール爺さんによれば、この70年代、アンリ・サルヴァドルは、「TVなどの絶好調期の50歳代。ここに収録された彼のレーベルRigolo音源は既に何度も(EMIその他、1999年小柳帝監修の日本盤でも)再発」されているそうです。「これらほとんどシングル盤で出たもので、売上的にはそこそこ行ったものもあり。本業がテレビのお笑いタレントのように思われていた時期が長いだけで、常に現役の人、その人気に翳りが出てくるのが80年代で、ジャーマネ/Rigolo設立者だった妻のジャクリーヌが1976年に50歳の若さで亡くなってからの傾向」だそう。「80〜90年代に忘れ去られると言っても、70〜80歳の頃なので自然と言えば自然。あの頃はお笑いの人としてだけ認知されていて、歌手として名が残らないのが悔しかったそうだが、2000年に大クルーナー歌手として復活して雪辱を果たすのです。」とのことでした。
本CDのインフォメーションを読んで、アンリ・サルヴァドルが、70年代には芸能界から引退、自宅に引き籠もって本作の音源を孤独に宅録していたかのように勘違し、呟いてしまった当方のツィートに関して、カストール爺さんが、事実誤認を正してくれたのでした。そして、当方のような粗忽者は滅多にいらっしゃらないとしても、一応、無断転載させていただいた次第〜陳謝&感謝!
1. Thème du bateau 01:47
2. Siffler en travaillant 02:23
3. Et les mandolines 02:14
4. L’amour va ça va 02:34
5. Kissinger et le Duc 03:12
6. J’aime tes g’noux 03:30
7. Sex Man 02:08
8. On n’est plus chez nous 02:29
9. Hello Mickey 02:41
10. Pauvre Jésus Christ 03:10
11. Le bilan 03:09
12. Marjorie 02:17
13. Le temps des cons 02:56
14. Rock Star 03:05
15. Un jour mon Prince viendra 02:21
16. On l’a dans le baba 03:06