「HARRY ROESLI といえば、インドネシア人も日本人も血眼になってレコやカセットを探している。その彼がシンガポールのLIONというレーベルに残した73年デビュー作がレコでリイシューされた。」by レコオヤジさん twitter より無断転記 – 感謝!
というわけで、ハリー・ルスリ(1951-2004) 一筋縄じゃないですね、祖父が有名なインドネシアの作家、Marah Roesli だということですが、本アルバムを22歳で録音、地元バンドン大学(航空工学)在学中だったそうです。もともとボブ・ディランに影響され、詩人になろうとしていたようですが、どうでしょうね、このアルバム、そこはかとなくブラジル軍政下の60年代後半トロピカリズモに影響されているような気もしますが(なんちゃってツートーンさんご指摘)。ブラジルとインドネシア、ちょっと接点が見えづらいんですが…、トロピカリズモを、スハルト政権初期のインドネシアに当てはめたようなシンガポール録音(トロピの場合はLondon)?という勘ぐりもできないことはないでしょう(当たってるかどうかは別として)。
それはともかくとして、後年、ルスリはジャカルタの美術教育機関を経てオランダのロッテルダム大学で音楽を学び、クセナキス、ケージ、シュトックハウゼンらの影響を受けたと思しき現代音楽家に転身、日々パフォーマンス勤しむ傍ら、バンドンは、インドネシア教育大学とパサンダン大学で教えていたそうです。またストリートチルドレンの保護、自宅庭先を露天商に開放したり、ストリート・ミュージシャンと交流したり、…というわけで、やっぱり一筋縄じゃないですね。
70年代には TOMMY に影響されたロックオペラもあるようですが…。この22歳の録音があまりにも鮮烈なので…、その後のケージ、シュトックハウゼン路線も聞いてみたいような気もしますし、ストリート・ミュージシャン達との交流から生まれた音源も残っているなら、是非、聴いてみたいですね。
以下、サプライヤーインフォより
カリスマSSWハリー・ルスリの伝説はここからはじまった!
インドネシア・サイケ・プログ・ロック史上に燦然と輝く73年リリースの幻の大名盤!
インドネシア・ロック史にその名を刻むカリスマSSWハリー・ルスリ(1951-2004)は、70年代初頭、大学在学中に自身のバンド、ハリー・ルスリ・ギャングを結成。73年リリースのこのデビュー・アルバムは、インドネシア産サイケ・プログ・ロックの傑作として世界中のマニアたちが入手に奔走したことでも知られている。60年代後期のフランク・ザッパを思わせるようなプログ・ファンク・ロック・ナンバーや、ヴォーカル・ハーモニーが美しいブラジリアン・サイケ・フォーク風のアクースティック・ナンバー、ハーモニカがフィーチャーされた骨太なブルース・ロック・ナンバーなど、ヴァラエティ豊かかつ完成度の高いナンバーで構成された伝説の大名盤だ。 ●日本語による説明をつけた帯を商品に添付して発送いたします。日本語解説は同封しておりません。予めご了承ください。*RICE 国内盤売り切れ
A1 Peackock Dog By H.Roesli
A2 Roda Angin By H.Roesli
A3 Don’t Talk About Freedom By Albert W.
B1 Borobudur By H.Roesli
B2 Imagine (Blind) By H.Roesli
B3 Malaria By H.Roesli
B4 Roses By Albert W.
Recorded At P.T. Music Studios / Singapore
Remixed At Lion Record Corporation
Acoustic Guitar Dadang Latiev
Bass, Percussion, Lead Vocals, Acoustic Guitar Harry Roesli
Drums, Percussion Janto Soedjono
Harmonica, Percussion, Vocals Harry Pochang
Lead Guitar, Percussion, Vocals Albert Warnerin
Organ, Piano, Percussion Indra Rivai
Painting Ade Murad Handoyo
Producer Robert Wong