>こちらでリリースされていたと知り、アワててオーダーしました(無断リンク陳謝&感謝!)。
1986年デビュー、米国西海岸生まれながら、ベトナム中部〜南部を長く巡業し、帰米後の1993年ファースト・アルバムをリリース、在米越僑女性歌手として成功したハーヴィーの新録2015年作です。当店において “ME LA THIN YEU” 2011年作がベストセラーになってから早5年、2013年にも1枚のアルバムを届けてくれましたから、2年ごとの安定したペースで新作アルバムをリリースするハーヴィーです。で、ベトナムを旅された人によく聞くのは、ハーヴィーのCDはよく見かけるけど、ニュ・クインのCDは全然見ないということで、ベトナム、あるいはハワイやオーストラリアでも人気があると聞きますから、ある意味、世界中のベトナム人社会で親しまれている女性歌手ということになるでしょうね。
ところでハーヴィー、FACEBOOK をやっているので覗いてみると、好きな歌手にフリオ・イグレシアスやセリーヌ・ディオンとか書いてあって、ちょっとヒキましたが、でも、ま、考えてみれば、そーゆースタンスですよね。トム・ジョーンズやマライヤ・キャリーじゃなくて良かった良かった(と、意味不明ですが)。
基本POPです。フツーの歌謡曲、伝統歌謡にも流行モードにも傾かず、その聴き手の大多数のベトナム人にとって、古さも新しさもない中庸無色透明に近いフツーのバラード世界。そういうスタンスで、ベトナム語の発声、節まわしを大切にした歌を淡々と歌うことにおいて、その天武の歌声が最もよく響くということは、あるかも知れません。大袈裟に言えば、香港ポリドール時代のテレサ・テン的スタンスとでも言いますか…。
それにしてもフツーですねえ、最後の方にサービス精神を発揮してユーロビート調やカラオケが入っているところなんかも、実にフツー、アルバムのトータルな完成度とか無視、バッキングも楽曲もあまりにもフツーで、ベトナム人が住まうところなら世界のどんな街並みでもフツーに流れる曲ばかりなんでしょう。そのフツーに宿る良さ、屈託のなさ、こだわりのなさに気づくと、このハーヴィーという歌い手の魅力がぐっとわかりやすくなるかも。
▽全部聴けます…