GUZIN DEGISMEZ / GUZUN SARKILARI, MEFTUNUN OLDUM

guzin-degismez 入荷するたびに即品切れ、当サイトにアップする間もなかったわけですが、それというのもこんなに地味なアルバム、そうそう売れるわけはないと思っていた当方のミスでした。再再再入荷にして、初めてのご紹介となります。決して若手じゃないトルコ実力派女性歌手のデビュー・ソロ・アルバムです。こういう中堅どころの素晴らしい古典歌手がCDリリースできるのも、ここ数年続いている古典歌謡復興気運のおかげでしょうね。
ギュジン・デイシュメズは1962年にアンカラに生まれ、これまでにもラジオ関係のレコーディングや数々のコンサート・グループ、オーケストラ( Istanbul State Turkish Music Ensemble ほか)で歌って来た声楽教師だそうで、なるほど、キャリアは充分にあるということですね。ここでは “秋の歌” というサブタイトル通り、秋の終わり、しだいに冷えて行く空気の中に響くような、いかにも澄んだ静謐な歌声で、ゼキ・ミュレンのレパートリーや20世紀前半から活躍した作曲家、フェミ・トカイのナンバーを謡い綴っています。バックも、シンプルな弦の交わりにおいて、トルコ古典音楽のエッセンスをストレートに感じさせる端正にて流麗な仕上がり。一足先に秋の気分を味わうには持って来いのアルバムです。

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