エグレムがリリースするCD-Rでのリイシュー・シリーズ。印刷物も最小限で、ジャケット1枚のみの簡易パッケージ版ではありますが、エグレムに残された“お宝”録音に、改めて触れる機会を提供してくれた、ファンには嬉しいアイテムです。
本作は、1937年生まれで50年代半ばにデビューした女性歌手ヒナ・レオンの62年作と89年作をカップリングした全20曲を収録。62年作の『ヒナ・カンタ・エン・エル・カプリ』は、アドルフォ・グスマンらによるフルバンドのロマンティック&ムーディなサウンドをバックに、高く抜けのよい歌声でピロート・イ・ベラの名曲「デビ・ジョラール」他、10曲を聴かせてくれています。89年作『ノスタルヒアス』の伴奏は、アダルベルト・アルバレス率いるオーケストラ。アンドレス・アレンとパンチョ・アマートが編曲を担当し、当時のアダルベルト・イ・ス・ソンらしさを感じさせるような局面もある音作りで、セサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルス「トゥ・ミ・デリリオ」やイソリーナ・カリージョ「ドス・ガルデニアス」、ラファエル・エルナンデスやコンスエロ・ベラスケスのナンバー他を、ベテランらしい落ち着きも交え演じています。トレス・ソロをフィーチャーした「オハ・セカ」などもいいですね。“ラ・レイナ・デル・ボレロ(ボレロの女王)”という本作タイトルどおり、全20曲はいずれもボレロのレパートリーです。(サプライヤーインフォより)