2008年以来実に5年ぶりの2013年作の登場です。ヒラルド・ピロート率いるクリマックスは、バンボレオ、ラ・チャランガ・アバネーラと並んぶティンバのオリジネイターで、他の2つのグループと比べ、曲作りからアレンジに至るまで洗練度と演奏能力では抜きん出た存在でした。どちらかというと音楽好きに、より受ける玄人好みのサウンドが特徴といわれています。今作でもメロディとリズムの絡みが絶妙で、曲の最初から最後まで一気に聞かせてしまう特徴的な曲ばかりが、ずらりと並んでいます。そして、なんと6曲目では、マイケル・ジャクソンのヒット曲「ブラック・オア・ホワイト」をカヴァー。見事なファンク・サルサに仕上げています。こんな荒技が出来るのもクリマックスならではですね。
そして注目すべきは二人のピアニスト、ロランド・ルナ、ダイラミールという、キューバを代表し、自己名義のアルバムも持つ二人のキューバン・ジャズ・ピアニストが参加。素晴らしい演奏を繰り広げています。