グァテマラの両親のもと9歳で初ステージを踏んだという天才少女、二十歳の時に米ワーナーと契約し渡米、09年にアルバム・デビューを果たして以降、米西海岸LAを拠点とする女性シンガー・ソングライター、ガビー・モレーノの7作目ですよ!前作はヴァン・ダイク・パークス翁との共作、大いに話題を呼びましたが、その後のソロ新作、セルフ・プロデュースとなる2022年作がこちら。
コロナ禍の中で、自ら書き下ろした(曲によっては、招ねかれた詩人との共同作業で書き下ろした)英語&スペイン語で歌われる11曲を録音。本アルバムのテーマは、荒廃と、愛と、希望と、ノスタルジーだそう。
ま、それはともかく、モロCCRを連想させるロカビリー&カントリー調シャッフル・ビートをクールに決める冒頭曲「誰が悪いというわけじゃない」で(ワレワレの世代の男子なら)、もう、OKじゃないかと思いますよ(パークス翁もきっとメロメロだったんでしょうねえ?なんて、ヨケーなこともともかく)。
そして2曲目〜3曲目は、どこか暗澹とした表情を垣間見せる見せるメロディックなフォルクローレ風スペイン語カンシオンから、グァテマラ風の旋律も感じさせる、ちょっと悲しげな英語ヴァルス、4曲目は哀愁漂う中にも光あり、みたいなスペイン語の西海岸風フォーク・ロック、続く5曲目は、透明感あるペダル・スティールが印象的な英語によるカントリー系ワルツ…という風な展開が、諸々ラストまで続いています。
そして2曲目〜3曲目は、どこか暗澹とした表情を垣間見せる見せるメロディックなフォルクローレ風スペイン語カンシオンから、グァテマラ風の旋律も感じさせる、ちょっと悲しげな英語ヴァルス、4曲目は哀愁漂う中にも光あり、みたいなスペイン語の西海岸風フォーク・ロック、続く5曲目は、透明感あるペダル・スティールが印象的な英語によるカントリー系ワルツ…という風な展開が、諸々ラストまで続いています。
要するに、北米カントリーやオールディーズ風、セヴンティーズ西海岸ロック調、そしてヴァルス、ダンサなどの中南米の様々なフォークロアや、カンシオン、ボレロ等の曲想で書き下ろされた新曲を、スペイン語と英語を交えて歌い綴ったガビーの作品ということになりますが、全体に仄暗いムード、夕暮れや朝まだき、薄光を含んだ時間帯の、暮れきることも明けきることもない心の状態で歌っているような…、ま、コロナ禍下の人々の生活の通底音のような作品(こじつけになるかも知れませんが)、ということにしてもイイような雰囲気が感じられるのでした。
ま、そうしたことも置いておいても、元天才少女の常?どこか年齢不詳、子供らしい靭やかさを感じさせつつ、米国で歌う南米出身の歌手として、自らの現在に過不足なくアイデンティティーを張り巡らせたような、中南米歌謡と北米カントリーと西海岸ロックのミクスチュアーPOPとして、この作品、けっこう完成度高いんじゃないかと思いますよ。
1 Nobody’s Wrong 3:56
2 Cuando Nadie Miraba 4:18
3 Til Waking Light 4:33
4 Si en el Fondo 4:10
5 Lost on a Cloud & Chris Thile 2:54
6 Maybe Today, Maybe Tomorrow 3:44
7 Soñar Otra Vez 3:46
8 Dulce Amor 4:20
9 Colibrí 4:58
10 Lamento 4:29
11 El Merendero Gratuito 5:17
▽この曲はアルバム未収録、去年のシングル・デジタル・リリースでした。