シェウンに圧され気味?だったフェミ快心作!52分収録で11曲という、実にタイトでショート、簡潔きわまりない、いさぎよいアフロビート・アルバムとなっています!リズム・パターンはより多彩に、キーボードやホーンズの輪郭も際立つ生音指向の作品ですが、フェミの饒舌とさえ聞こえるエネルギッシュなヴォーカルが常に主役として立ち回り、歌詞重視の作とも聞けます。そのメッセージ性は地元ナイジェリアに足を踏みしめながら、同時代の世界へと広く放たれたメッセージでもあり、立ち位置の明確さと、アフロビート本来のプロテスト性が伝わって来ます。シェウンがバンド・アンサンブルとしてのアフロビートを父から継ぐなら、フェミはプロテスト / メッセージとしてのアフロビートを軸に父の遺産を継ごうとしているように聞こえます。