足が不自由になり、立って歌うことができず、車椅子に座ったままマイクを持つエベネザー・オベイという近況も伝わってますが、近年に至っても旺盛なライヴ活動、そしてCDリリースを続けていて、当店でも、幾つかのライヴ盤をご紹介させていただきました。が、本盤、なんとスタジオ録音です!リリースされたのが2016年ですから、その時、オベイ74歳とうことに。まだまだお元気!というべきですね。ちょっと野趣が滲む深みある歌声はほぼ変わっていないし、飛び交うスティール・ギターも、相変わらずイイ響き!〜前奏3分と少し、続く約30分の2トラックを、快調に飛ばしています。
近年のライヴ盤数枚は、その演奏のユルさ、微温湯加減の気持ち良さでウケていたところもありますが、こちらはミディアムアップ、掛け合いコーラス&トーキングドラムほか打楽器重奏&循環ベース&キーボード&ギター類が一体となって醸し出すジャムバンド風ポリリズム&グルーヴが、ジワジワと体感温度を上げ、しだいに盛り上がって行く様は、往年のオベイと大差ナシ!と言っても過言ではありません。なんか得した気分になりましたよ。ということは、レコーディングに関して沈黙しているアデより4つ年上のエベネザー・オベイ、少なくとも今の段階では、持久力に関してはアデより上、ということに? って、較べてみても意味はありませんが、 ともあれ…コリントンも元気だけど、オベイも元気です!
ところで、表題のオグン州@40 というのは、オベイの生まれたイドゴのあるオグン州が、ナイジェリア西部地域の中で分離、州として制定された1976年から数えて40周年を迎えたという意味、本作は、そのセレブレーション録音ということになります。