DUR DUR BAND INT. / THE BERLIN SESSION

ソマリアのダンス・ミュージック〈モガディスコ〉の黄金時代を飾ったバンドが再結成!
バセク・クヤテなどを世界に向け紹介してきたことで知られるドイツ・ミュンヘンのレーベル“Out Here Rec”が、2020年のサントロフィ『アレイワ』以来となる新作を発表しました。ソマリアのダンス・シーンを代表するバンド、ドゥル・ドゥル・バンドの再結成後初となるスタジオ録音作です。1960年にイギリスとイタリアから独立したソマリアは、その後もクーデターや内戦が勃発するなど「世界一危険な国」として知られています。そんなソマリアの首都モガディシュを拠点に、鍵盤奏者イッセ・ダヒールが中心となって80年代より活動を行っていたのがドゥル・ドゥル・バンドでした。元々はマイケル・ジャクソンやボブ・マーリィ、サンタナといったアーティストにインスパイアされた音楽家らが集まってスタートしただけに、そこにはファンクやレゲエ、ソウル、さらにはディスコ・ミュージックやニューウェイヴまでと、当時の欧米で人気が高かった音楽の要素が内包されていますが、一方でソマリアで親しまれていたBanaadiri、Daantho、Saarといった伝統的な音楽がその基柱にあって、それらをミックスした独自の大衆音楽“モガディスコ”を作り上げました。ただ80年代半ばに大きくブレイクしたものの90年代には一旦解散してしまった彼らですが、その後創始メンバーのひとりAbdillahi Cujeeri(ベース担当)を中心に再結成し、“ドゥル・ドゥル・バンド・INT”と名乗るようになりました。
ドゥル・ドゥル・バンドの音源に関しては、同じドイツのAnalog Africaから『ドゥル・ドゥル・オヴ・ソマリア Vol.1 &  Vol.2』という作品がリリースされたほか、米国のAwesome Tapes From AfricaやOstinato Recordsからも復刻されるなど、レアー・グルーヴ・ファンから大きく注目を集めてきましたが、今回Out Hereが発表したのは、再結成した後ロンドンを拠点に活動している彼らが、2019年にベルリンに招かれた際に録音したもので、実に30年ぶりのスタジオ録音(一部ライヴ録音あり)作となります。元々彼らは複数のヴォーカリストが在籍し曲調によってリード・ヴォーカルが交代するシステムを採用していますが、本作でも同バンドのレギュラー歌手のFaduminaのほか、80年代に“ソマリアのキング・オヴ・ポップ”と呼ばれたXabiib Sharaabi、そしてジブチ出身で70年代から活動するSharaf Bandの創設者でもあるCabdinuur Alaaleといった伝説的なヴォーカリストが参加していて、それぞれ個性豊かな歌声を楽しませています。
もちろんサウンドは、彼らの黄金期であった80年代のスタイルをしっかりと踏襲。ソマリアの伝統音楽をバックボーンにしつつ、ファンクやディスコを通過したアフロ・グルーヴからはヴィンテージなテイストが溢れており、良い意味でアナクロなサウンドを再現しています。それは埃をかぶったカセットテープから集められたような復刻音源をはるかに超えるもので、しかも高音質で楽しめるという点は本作ならではの魅力と言えるでしょう。
ソマリア音楽のレジェンドたちの素晴らしい演奏を是非本作でお楽しみください。 (メーカーインフォより)

こちらでも>★紹介されています(無断リンク陳謝&感謝)!

ソマリア首都モガディッシュで80年代を通じて活躍するも、政情不安のため止む無く解散、その後、長い年月を経て欧州で再結成された往年の人気バンド(DUR DUR BAND INT.と改名)、およそ、30年ぶりの新作となる19年のベルリン録音、やっとのことでアルバム・リリースとなりました(とはいえ、そんな再結成新録というような情報は、まるで伝わって来なかったので、待たされた感はありませんが)!ま、何にしろ、男女ヴェテラン歌手三者が歌い継ぐ、いかにも北東アフリカらしい音頭マナーの、タメのある節回しが、とにもかくにも素晴らしい!ソマリ伝来の各種リズム感を溶かし込んだレゲエ調や、ファンク〜アフロビート調など、生音ライヴ一発録りっぽい演奏の、その勢いもウネリも申し分ない臨場感で迫って来る音立ちの良さは、やっぱり新録ならでは、でしょうか?そして何より、長いブランクを経て再び歌い演じることのバンドメンバー達の喜びが、伝わって来るような内容(クリップご覧ください、サビのリフレイン一緒に歌いたくもなりますよ)、何だか、ジ〜ンとしてしまうのでした!

1.Wan ka helaa
2.Riyo
3.Hasha geel
4.Heeyaa
5.Duurka
6.Love my love
7.Sallal
8.Jija love

Vocals: Xabiib Sharaabi
Vocals: Cabdinuur Alaale
Vocals: Faadumina Hilowle
Drums: Saciid Xuseen
Congas: Saalax Xariiri
Bass: Cabdillahi Cujeeri
Keys: Yusuf Naaji
Guitar: Nabil Sacaani
Guitar: Cumar Teesiyow
Saxophone: Morton Zakaria
Claves: Akila

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