★ディヴァンハナ/レディオ・セヴダ
作品を〈ラジオ放送局〉に見立て、セヴダの古典とモダンを縦横無尽に駆け巡った一枚
ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエヴォの音楽学校に通う5人の生徒によって2009年に結成されたバンド:ディヴァンハナ。同バンドは、バルカン半島の伝統音楽をベースに、ジャズ、ポップ、クラシックなどの音楽要素を融合させた独自の音楽性を持つことで知られており、特にダミール・イマモヴィッチの活躍でも知られるようになった哀愁漂うボスニアの伝統大衆音楽〈セヴダ〉の継承と刷新に重点を置いています。2011年、アルバム“Dert”でデビューを飾り、2012年にはワールド・ミュージック最大の見本市〈WOMEX〉にも出演。世界をまたにかけたツアーの成功や、コンスタントなアルバム制作と、精力的に活動してきました。
2021年にリリースた通算6枚目のアルバム『ザーヴルズラマ』(サンビーニャ・インポート:CPSI-6083)は、魅惑的な歌声を持つ紅一点ヴォーカリスト:シェイラを中心に、エレクトリック・ギター、ダブル・ベース、チェロ、ヴァイオリン、バンジョウなどの弦楽器、アコーディオン、ピアノ、オルガンなどの鍵盤楽器、トランペット、フルートなどのホーン、パーカッション、そしてプログラミングという編成で、バルカン半島の伝統歌、セヴダにジャズ、ボッサ・アレンジなどを施し、ポップなテイストで現代化。同作品は2022年SONGLINESベスト・アルバムに選出、またヨーロッパ25ヶ国において〈最も再生回数が多かったワールド・ミュージック・ナンバー〉を毎月上位20位までランク付けし発表しているチャート・リスト〈ザ・ワールド・ミュージック・チャーツ・ヨーロッパ〉に長期間ランク・インし続けるなど、特にヨーロッパ圏で高い人気を得ました。
今回ご紹介する彼らの新作『レディオ・セヴダ』は、1940~1980年代にかけ、セヴダの最も重要な録音施設となった〈ラジオ・サラエボ〉へと捧げられたオマージュ作品。同施設は伝説的なアーティストたちの出会いの場としても機能していました。本作は、アルバムを〈小さなラジオ放送局〉に見立て、ジングル、イントロダクションなどを挟みつつ、伝統的なセヴダリンカ、ジャズ、クラシック、フォーク、ポップス、そしてエレクトロニック・ミュージックなど、伝統からモダンを横断するディヴァンハナらしいヴァラエティに富んだ楽曲群で構成。新ヴォーカリスト:セルマ・ドロチェは、古典から現代にまたがる楽曲を、実に巧みに歌いこなしています。また、今回はキプロス出身のマルチインストゥルメンタリスト:アントニス・アントニウや、イスラエル出身のジャズ・ベーシスト:アダム・ベン・エズラバンドなどのスペシャル・ゲストたちも参加。彼らのファンの方も要注目です。収録はメランコリックなオープニング「Bigliu slavuji」(①)、活気あふれるスラップスティックな「Rijekama」(③)、彼ら初のオリジナル・ロマ・ナンバー(⑪)、そしてアーカイヴ音源とラップ、伝統とモダンが目まぐるしく交錯する実験的な傑作(⑬)など全14曲。前作よりさらに目覚しい進化を遂げた人気バンドの今の音を、是非お聴き逃しなく。
〜サプライヤー・インフォより
●日本語による説明をつけた帯付
1. Biglisu Slavuji
2. #Radiosevdah – Divanhana, Ivan Bobinac, Duko Topi & Sinisa Djurkovic
3. Rijekama
4. Domovina
5. Interlude 1 – Divanhana & Dj Ritu
6. Djevojka Je Zelen Bor Sadila
7. Miri, Samo Miri, Kaloperu Mili
8. #Sevdahparty
9. Primitivo
10. Voljelo Se Dvoje Mladih
11. Palo Kamlipe
12. Interlude 2 – Divanhana & Dj Ritu
13. Sa Igmana Pogledat Je Lijepo
14. Molitva
DAMIR IMAMOVIC’S SEVDAH TAKHT / DVOJKA
AMIRA MEDUNJANIN / DAMAR
MOSTAR SEVDAH REUNION / SECRET GATE
DIVANHANA / ZAVRAZALAMA