1969年アンカラ生まれ、音大を卒業し州立アンカラ古典音楽オーケストラで歌手を努め、教師として活躍する傍ら、文筆家としてトルコ音楽に関する書籍も綴っている才媛、そしてコマーシャルなサナート女性歌手でもあるというチエデム・ギュルダル、そんな彼女の、新興 “アクスティク・ムジク” レーベルからの5年ぶりの新作です。
前作では、ゴージャスなオーケストレーションをバックに歌っていたチエデムですが、この新作ではトルコの弦とギターによるシンプルかつ繊細な生音小編成の伴奏に乗せ、常よりも柔らかな歌い口を聞かせてくいます。こちらもまた新たな感覚の古典歌謡ブームに乗せてのリリースと言うべきでしょう。その深みのある声が、純古典の風合いをにじませ歌い綴ったサナート曲が優雅にならんだアルバムです。