オラン生まれ、1996年デビュー、現在はマルセイユを拠点に活躍するシェブ・ビラルの2013年作です。シェブ・マミが潜伏中の今となっては、ハレドの次に人気があるのはやっぱりタリアニとかジャポネとか、そしてこのビラルでしょうね。アルジェリア~在仏アルジェリアンの間では超ビッグネームですから、MLPレーベル久々のライ・リリースもうなずけます。とにかく絶好調ぶり&ライ一筋(もしくは正統派マンネリ)ぶりがキチンと伝わってくるストレートなライ・アルバムとなっています。なんとも、すがすがしいですねえ!なお、日本のファンの一部では賛否両論もある?00年代ライシーンを席巻するコブシ増幅装置のロボ声(ヴォイスボコーダー)の塩梅も実に絶妙!(by 中野の佐藤さん)~肉声の感覚がキッチリ伝わる薄味ロボ声ぶりが見事(若手はボコーダーに頼り過ぎ… by 中野の佐藤さん)!ほか、冒頭曲「リオ・デ・ジャネイロ」のサルサ風味(なぜ、サンバではない?が、サルサとライはリンクしているので仕方ないか…)や、もう演歌パンク・ミックスみたいなハードコアな感触のナンバーも並びます。とにかく、ライと言えばコブシが命、そこんとこキッチリ、クリアーしているこのビラルあたりが活躍する限り、近年、衰退を危惧されもするライですが、だいじょーぶですよ!きっと。