本作の主、チャーロウ・バシワリの属す台湾 “原住民” アミ族の言語は、オーストロネシア語族に属すそうですが、このオーストロネシア人は、ほかならぬ台湾を起点に、紀元前2000年ぐらいに、現在のフィリピンやインドネシア、マレイ半島に移り住み、そこからまたインド洋を渡って、アフリカ沖のマダガスカル島まで到達、片や、南太平洋へ渡り、ポリネシア人やミクロネシア人の祖先になったとされています。つまり、海洋民族だった台湾の”原住民”たちがインド洋や南太平洋に渡り世界に拡がったという経緯が、最近のDNA研究から解明されたそうですが、そんな古代史的経緯に想像力を膨らませて、音楽の旅を繰り広げるチャーロウ・バシワリ、>前作スペイン録音は、マダガスカルのキレマとスペインはコルドバで落ち合っての録音でしたが、とうとうこの2019年作、チャーロウ自身がマダガスカルに上陸、キレマはじめ、地元のミュージシャン達と現地録音を敢行してくれましたよ!台湾を起点にインド洋まで広がったオーストロネシアの軌跡を、音楽で辿ろうというアミ族の音楽家、チャーロウの新作がこちらということに!
ま、実は、そーゆーことも、ともかくとして、このチャーリー・バシワリの魅力は、そんなオーストロネシア的なテーマからは離れても、そのギター弾き語り、その南洋的なアミ族語の奔放な歌声それ自体が素晴らしいわけで、そこのところ強調したいですね。 そもミュージシャンになったキッカケは、30歳までフツーに台北で仕事をしていたある日の昼下がり、突然、仕事をするのがイヤになり、あ〜もう二度と仕事はしない!と心に決め、子供の頃から好きだったギターを抱え歌い始めたというその音楽家としてのスタートの経緯そのままの音楽性、そこに尽きるという気もします。なかなかできることじゃない、と思いますが、そのできることじゃないことを、今も続けている稀有なシンガーソングライターかと思えます!
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01 很漂亮 So Beautiful
02 Salama 歡迎來玩
03 孤獨漁人 Lonely Fisherman / 阿努‧卡力亭‧沙力朋安 & 查勞‧巴西瓦里
04 遙遠的故鄉 Homeland Faraway
05 真的很難 Truly Hard
06 放不下 Can’t Let go / 查勞·巴西瓦里 & 阿努‧卡力亭‧沙力朋安
07 夏天 Summertime
08 回家吧! Long For Home /檳榔兄弟 阿畢 & 查勞‧巴西瓦里