C.TANGANA / EL MADRILEÑO

C.タンガナ(本名アントン・アルバレス・アルファロ)、あるいはクレマ、エル・マドリニョ、プチトとも呼ばれて来たようです。1990年マドリッド生まれのラッパーで、07年にクレマ名義でアルバム・デビュー、2008年にはセカンドをリリース、その後、C. タンガナ名義で仕切り直し、ソロ・アルバムを3作発表しつつ、多くのシングル録音をリリースして来ました。その後、5人組ラップ・ユニット“アゴラセイン”に参加、グループ名義の初作 (2016)をヒットさせます。また、世界的なヒットとなった女性フラメンコ系歌手、ロサリアのセカンド・アルバム >” EL MAL QUERER” (2018) に全面参加し、作詞作曲&コーラスも担当しています。
…と、旺盛複雑な経歴の持ち主なんですけど、そんな活動を経て 2021年に発表された本アルバム(クレマ名義含めソロ通算6作目)、この C.タンガナの15年に渡るキャリアのエポック、代表作であることは納得しました(過去の曲を youtube で何曲か飛ばし聴きしただけですが…)。
いわゆるヒップホップやレゲトン、トラップ等々、コアな音楽作法を下敷きにしつつも、その南欧色〜ラテン・マナーの色濃い上物のアレンジ&演奏の組み立てに説得力を感じるし、フラメンコはじめ、ジプシー・ルンバやコプラ、パソドブレといったスペイン由来の音楽、加えて、メキシコのノルテーニョやランチェーラ、キューバン・ソンやアルゼンチン〜ウルグァイのPOP&ROCK 、そしてフォルクローレやボサノーヴァ、果ては北米の R&Bっぽい曲まで….そんな曲ごとの変化も多彩さを意識させるより、全体を通して一本筋の通った全14曲です。
トッキーニョとか、ホセ・フェリシアーノ、エリアデス・オチョアとか、ホルヘ・ドレクスレルからジプシー・キングスまで、何とも意外な顔合わせのゲスト陣ですが、ほか地元スペインや、メキシコ&北米からのデュオ・ヴォーカル or ヴォイス要員&演奏家も含め、通して聴いてみれば違和感無し、ゲスト達との共演こそ聞きどころかも、と。
たぶんアルバム・タイトルが示すように( “マドリ風”とか“マドリ人”みたいな意味…)、このC.タンガナが生まれ暮らす場所、 スペインのマドリッドを起点にして音楽の世界を俯瞰しようとする試み、とでもいうか、あるいは逆に、身近に親しんで来た様々な歌や音楽をコラージュしてみたら、自分にとって切実な世界が聴こえて来た、とか、そんな意図のアルバムかも知れませんね。
そして、ゲスト達はともかく、全体、寝起きの目をこすりながら、ボヤいているようにも聞こえる、シャキッとしたところ皆無 と言わざるを得ない C.タンガナの歌や語り口調も、それぞれの曲のトラック・メイキングに応じて、想定外の説得力を感じさせるものと聞こえます。収録ナンバー1曲1曲ごとに撮影されているクリップも、見応えありました。

1 Demasiadas Mujeres 2:34
2 Tú Me Dejaste De Querer 3:18
Featuring, Flamenco Guitar, Voice – Niño De Elche
Featuring, Voice, Handclaps – La Húngara
3 Comerte Entera 2:54
Featuring, Guitar, Voice – Toquinhoo
4 Nunca Estoy 2:42
5 Párteme La Cara 2:48
Featuring, Acoustic Guitar, Voice – Ed Maverick
6 Ingobernable 3:07
Featuring, Guitar, Voice, Band (Gipsy Kings) – Nicolas Reyes,Tonino Baliardo
7 Nominao 2:56
Featuring, Guitar, Voice – Jorge Drexler
8 Un Veneno (G-Mix) 3:14
Featuring, Acoustic Guitar, Voice – José Feliciano
9 Te Olvidaste 3:08
Featuring, Voice – Omar Apollo
10 Muriendo e Envidia 3:03
Featuring, Tres, Voice – Eliades Ochoa
11 CAMBIA! 3:08
Featuring, Voice – Adriel Favela, Carin León
12 Cuando Olvidaré 3:10
Featuring – Pepe Blanco
13 Los Tontos 3:13
Featuring, Guitar, Soloist, Voice – Kiko Veneno
14 Hong Kong 3:23
Featuring, Voice – Andrés Calamaro

▽参考

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