トルコ、ハルク女性歌手、これがデビュー・ソロ・アルバムかと思います。アンカラとイスタンブールの中間あたり、エスキシェヒルで1980年に生まれたというから、既に39歳、女盛りですねえ…、ハルクにありがちな喉をつめるような歌い方をしないところ、力を抜いた発声もイイし、ウード&ダブルベース、ギターとドラムスによるフォーキーなムードのバックもOK、かなりのキャリアを感じさせるんですけど…、これまでもどこかで歌っていたに違いないと思ったら、カルデシュ・テュルキュレルに在籍していたんですね、この人。それでもって、イスタンブール工科大学の音楽学部の准教授として働いている民族音楽学者さん(Ethnomusicology)だそうですよ。さもありなんの音楽性の持ち主、本作のレパートリーの中には自作曲もあるそう。才色兼備、ということでしょう。なお、北米で活躍するウード奏者、アラ・ディンクジアンが3曲で参加、ということで、トルコ伝統音楽の分野でキャリアもコネクションもある実力派女性歌手ということに。でも、まあ、そういうことはともかく、母性というか、慈しみ、みたいなものも感じさせるその端正な歌声、なかなかです。
1.Suskun (Feat. Ara Dinkjian)
2.Yadigar
3.Hayat Mı Bu
4.Nar İçinde
5.O Günler
6.Sevda Kuşun Kanadında
7.Geceler Yarim Oldu (Feat. Onnik Dinkjian)
8.Ah Mazi (Feat. Ara Dinkjian)