故アシュク・ヴェイセルと並ぶ人気を持っていたと聞きますが、自然児のイメージ漂うヴェイセルとは、また一つ違う道を歩んだハルクの代表的男性歌手、バーラマ弾き語りのアシュク・マフズニ・シェリフ(1939–2002)、彼は歌手であるとともに詩人であり作家でもありました。1964年にレコーディング・デビュー、生涯にシングル含め 453枚のレコードと50本のテープを残し、かたわら、9冊の著作も残しています。トルコ農村部の伝統、習俗、民謡のあり方に、一つの理想を見出していたことは、アシュク・ヴェイセルも同様だったと思いますが、歌うことを通して20世紀後半のトルコ社会にコミットメントして行く積極的な姿勢も示しました。
そんな彼が、最晩年に残した2枚のアルバム “Acı Günlerim Ararlar Beni” & “Zevzek” をストレート・リイシュー2CD化したのがこちらです。淡々と、歌う言葉を紡いでいくような、その軽快なバーラマ弾き語りが、マフズニの生涯の終わりに達した境地、ということになります。
CD 1
1 Al Birini Vur Birine
2 Zalımın Zülmü Varsa
3 Geri Dön (U.H)
4 Ararlar Beni
5 Duaz-ı İmam
6 Acı Günlerim
7 Güzel Yar
8 Bas Kamyonun Kuyruğuna
9 Ey Erenler
10 Metin
11 Delaley
CD 2
1 Zevzek
2 Gardaş ve Cihat
3 Yüzü Nursuz
4 Hareli Dağlar
5 Kirvem
6 Diye Diye
7 Bir Meclis
8 Bir Değil Yarem
9 Madenciler
10 Acı Gerçek
11 Gözlerin
12 On İkiler