ANNIA LINARESエグレムがリリースするCD-Rでのリイシュー・シリーズ。印刷物も最小限で、ジャケット1枚のみの簡易パッケージ版ではありますが、エグレムに残された“お宝”録音に、改めて触れる機会を提供してくれた、ファンには嬉しいアイテムです。
本作は、70年頃からキューバのラジオ、テレビで活躍してきたベネズエラ出身の歌手/女優アンニア・リナーレスによる79年と82年録音の全22曲を収録。79年の12曲(1~12曲目)は、フランク・ドミンゲス、セサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルス、ホセ・アントニオ・メンデス、ピロート・イ・ベラといった、フィーリン系ソングライターのナンバーを中心とするボレロ集です。82年の10曲(13~22曲目)は、アマウリ・ペレスといったヌエバ・トローバ系ソングライターやメキシコのアルバロ・カリージョらのレパートリーを演じたモダーンなカンシオーン。ピアノ、ギター、サックス、トランペット、ストリングス、シンセ、ドラムスなど含む、ジャジーな音使いや同時代的なポップス要素など取り入れたサウンドをバックに、伸びやかな歌声を聴かせてくれています。