ANGHAM / RAH TETHKERNI

う〜ん、なんとか、なるものですねえ、無理、と思っていたアンガーム昨年(2018)の作も入荷してまいりましたよ(前作はまだちゃんとしたCDだったんですねえ)。こうして聞いてみると、ややミディアムアップな曲もあるものの、既に前作あたりから、この “アダルト・オリエンテッド” なアラブPOP路線は開始されていたようですね…。
ともあれ、この印影あるジャケット写真、見て下さいよ。シルクサテンのオーガンジーに銀ラメのドレス、鍵盤蓋を閉じたグランドピアノによりそい腰掛けるその美しい姿!そのシックなたたずまいそのままの内容を保証しましょう。ウッディな調度に囲まれ、窓縁に揺れる蝋燭の炎そのままの揺れるメリスマ、たまらんですな、ハイ。しかもそのアレンジの多彩なこと、弦楽四重奏にハリージーのようなウドゥっぽいパーカッション、サルサやオールドラテン、ボサのビート使いも聞こえます。エフェクトの効いたヴァイオリンや、インド風のたゆたうようなストリングスも聞こえれば、ゆったりとしたエレクトロなビートメイクも控えめに鳴り、フラメンコ調のギターにカホーンのような打楽器の叩かれる曲もあります。そんな手の込んだ演奏の中、まさにシルクの生地が静かに揺れるような繊細な節まわしを聞かせてくれるアンガームでした。
これまで、常々入荷してはいても、過去作品を強く推すことのなかった当店の反省も込めて、2019年新作とともに、是非にと推したい2018年のアンガームです。


▽アルバム収録曲です!

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