前世紀半ば、ラマダン開けを告げるイスラム系謡曲が娯楽化し誕生したという“ウェレ”(先行して存在したヨルバ系ムスリムの音楽“サカラ”に影響を受けた音楽だったそうですが)、その、基本的にはアマチュアの世界だったウェレのサークルの中で頭角を現したのが、後年、フジのイノヴェイターとして大きな人気を得る若きシキル・アインデ・バリスターであり、自らの音楽をその後“アウレベ”と呼んだダウダ・エポ・アカラであり、そしてフジへとは向かわず、独自のサカラを演じることになるこのサカ・オライグバデたち、だったということです。おそらく番号が若い方が早期の録音だと思いますが、本作は当店入荷のオライグバデの中でも一番若い番号です。かの名人ユスフ・オラトゥンジ翁のワビサビ音楽とは異なる、荒ぶる野太さ、お楽しみあれ!