最初にレコーディングを行ったルンバ・グループと言われているルル・ヨンコリ(Lulú Yonkori)を作ったシンガーでコンポーザー、マタンサス生まれハバナ育ちのアルベルト・サヤス。このグループが発展して、ググンコー・マタンセーラやロス・ムニェキートス・デ・マタンサスら著名ルンバ・グループが形作られていきました。またアルベルト・サヤスは同時に、セステート・アバネーロやセステート・ボローニャといったソンのバンドにも参加。アフロ・キューバン音楽の大きな2つの潮流の、それも超一流バンドで活躍した、歴史的ミュージシャンです。
本作は、そんなアルベルト・サヤスが、1957~1958年頃にパナルト(PANART )レーベルに残した『ALBERTO ZAYAS Y SU GRUPO FOLKLÓRICO / EL GUAGUANSON』(Panart LD-2088)のストレート・リイシュー(曲順はシャッフル)です。このアルバムは、アルベルト・サヤスのソン奏者としての側面を出したアルバムとなります。しかし、いわゆるセステート、セプテート系のソンではなく、コンガやピアノ、サックスなども入ったセプテートとコンフントの中間のような編成で、コーラスもモダーンなアレンジが施された、当時としては新しい感覚が入ったものです。全曲彼自身のオリジナルで、ポップな曲調の中にやはりルンバの影響などもかなり感じられます。ヴォーカルは、メルセデス・ロマイ、アドリアーノ・ロドリーゲス、メモ・フレー、アルフレード・レオンという面々です。当時のソンとルンバの関係を思い描かせてくれる、貴重な録音群です。
音質も上々で解像度よく仕上げています。紙スリーブ・ジャケに、レコードに模した黒色盤が封入されています。(サプライヤーインフォより)
1. Ponte Saya Colorá (Son)
2. Mayari Monte Adentro (Son)
3. El Guaguanson
4. Chencho Ya Se Va (Son)
5. Oigan Señores Po Favor (Son)
6. Pa’ la Mar Sirena (Son)
7. Cumaye (Son)
8. Baho Kende (Son)
9. Charará (Son)
10. La Pranganá Pa’ José Miguel (Son Montuno)
11. Oh Don Juan (Calypso Son)
12. En el Olivar (Guaguanson)